ワンピ学パロ【ホラー】 (ページ4)

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弐ノ二ページ4

＿バキッと木が折れるような乾いた音がしてサンジが廊下にしりもちをついた。どうやら床を踏み抜いたらしく、サンジの足が足首程度までだが床の中に沈んでいる。

「ちょっと大丈夫！？」
「いてて…大丈夫だよナミさん」

　駆け寄ってきたナミにサンジは大丈夫だと安心させるように朗らかに笑う。サンジの周りに人が集まり出して、ルフィが天井まで踏み抜いたんじゃねェ？と笑って穴を覗いた。

「笑い事じゃないわよ全くもう…足見せて」
「ちょっと擦っただけだから…」

　呆れたようにナミは言ってサンジの足元にしゃがみこむ。大げさだとサンジは断ったが、そんな彼のことは無視してグイッとスラックスの裾をたくし上げた。

「ちょっと血が出てるじゃない！」

　ナミは憤慨する。突っ込んだ拍子に床板の破片で切ったようで、それほどまでに深くはなかったが血が滲んでいた。大きめの絆創膏を小さな肩掛けかばんから取り出し、飲料水で濡らしたティッシュで患部の傷口についたゴミをふき取ると絆創膏を張り付けた。

「はい終了！」
「い゛っ！！」

　仕上げにバシッと患部を叩かれ、サンジがカエルのつぶれたような声を出して悶えるのにナミは無視してその場の全員に向かって言った。

「もう出ましょ？危険すぎるわ」
「そうよ…崩落の危険もあるわ。」

　ナミとビビの言うことはもっともである。
　管理の行き届いていない廃墟は危険だ。木造の二階なんてもってのほかで、いつ崩落してもおかしくないのだから。そんな危機感を感じている者も少なくはなかったのだろう。それぞれがうなずいたり考え込んだりし始める。

「そうだな」

　一番奥に立っていたルフィが静かにそう言って歩き始めた。一瞬何が起こったかわからないように呆けていたのはほぼ全員であった。なにせこういう時一番帰るのを嫌がったのは彼だったからだ。最後まで駄々をこねるだろうと考えて策を巡らせていたサンジは、その潔さに唖然としてルフィの背中を見やった。

「ちょっと待ちなさいよ！」

　いち早く我に返ったナミがルフィの後を付いて行く。それに各々もハッと我に返って二人の後に続くように昇降口に向かってもと来た道を引き返していったのだった。