137.「彼」の言葉 ページ37
EH・DH『…大丈夫?』
絢音の言葉に衝撃を受けて…。
皆さんに会ったら何て挨拶しよう。ちゃんと笑えるかななんて、イメトレだってしてきたのに。
もう、そんなことはどこかに吹き飛んでいって。
後ろを振り返ったまま、不安そうな2人の表情が視界に入って、やっと脳内が動き始める。
絢音『A、相当緊張してたから…。今まで関わったことのない芸能人の、それも大勢と、彼らの家で会うなんて。キャパオーバー?って感じかな。』
答えられないでいる私に変わって、絢音が私の背中に手を当てながら答えてくれて。
2人は、また顔を見合う。
さっきまでの和やかな空気が、またぎこちなくなるのを感じて。
彼の言葉を思い出して、俯いていた顔を上げた。
『ごめんね?正直、驚いたの。絢音が話してくれたみたいに、想像を超えてて…。でも、忙しい皆さんが私なんかに会うために時間を作ってくれるなんて、とても申し訳なくて。そんなプライベートな場所に私達が行っても、大丈夫なの?』
自分でも驚くほど、落ち着いて話すことが出来たと思う。
少し前まで、頭の中は真っ白だったのに。
ヒョクが誘ってくれたとき、言ってくれた言葉を思い出したから。
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EH『…Aを1人になんてさせないから!』
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今日、ここに誘ってくれるときにヒョクが言ってくれた言葉。
私がこの場にくる勇気をくれた言葉で。
ヒョクを想う気持ちをさらに高めてくれた言葉。
それが、真っ白だった頭の中をクリアにして。
あれほど、大部分を占めていた不安を薄れさせてくれた。
ヒョクもドンへさんも、私の言葉に最初は驚いたみたいだったけど。
EH『もちろん!男ばっかでむさ苦しいかもしれないけど…。』
また笑顔になったヒョクが明るく答えると、ドンへさんも大きく頷いてくれた。
『フフッ、じゃあお願いします。』
EH『…うん、じゃあ向かうね。』
明るくなった2人に、少し安心して。
ヒョクの声と共にゆっくり車が動き出した。
窓の外へ視線を移せば、行きかう人々に明るい街並み。
今まで人生のほとんどを過ごしてきた場所とは違う、この地で。
それまでの26年じゃ経験できなかったことを、私はこの場所で経験している。
BGMに合わせて歌う、ドンへさんの甘い声が車内に響いて。
斜め前で、ハンドルを握る彼の存在を身近に感じながら…
私の思考は、窓の外で流れていく街の灯りに移っていった。
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りん(プロフ) - 楽しみ(≧∇≦) (2016年5月22日 6時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
yumika(プロフ) - りんさん» 早速、ありがとうございます。作者ながら…やっと!という感じです。 (2016年4月30日 0時) (レス) id: b12646fcc9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - よいよ動き出す運命(≧∇≦) (2016年4月30日 0時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
yumika(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!夢のような展開になってきました。笑妄想が止まらず、初めて小説を書き始めたんですが、書き進めていくには想像力が乏しかったようで、とてもマイペースな更新ですいません。頑張って妄想を膨らましますので、どうかお付き合いください。 (2016年4月26日 20時) (レス) id: 60c9990c07 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - わたしは、ヒョクに恋してる…ジョンヨンは、わたしに?…(≧∇≦) (2016年4月26日 20時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yumika0404 | 作成日時:2016年4月6日 20時