第13話 この世界のこと ページ13
翌朝
私たちは、岩橋さんのおじいさんの家へ出発した
ここからは結構距離があるらしい
歩きながら、この世界のことを教えてもらった
10年ほど前
この国の城の地下に封印されていた魔王が目覚めてしまい、それ以来、魔物が出るようになった
城は炎に包まれて異形の者達に破壊され、城に仕えていた多くの人々が命を落とした
その頃は魔物の数もそれほど多くなくて、郊外では目撃情報や被害はあったけど、町や村には結界を張り、外で出くわした時にはどうにか退けて凌いできた
魔王を倒すなり封印するなりしないとイタチごっこが続くのは分かっていながら、その場凌ぎの対策しかしない大人に疑問を感じ、平野さん達は魔王討伐を志す
「最初は、紫耀・廉・海人の3人、ジン・玄樹・俺の3人で別グループだったんだ」
「まだ12歳とか…海人は10歳とかだったから、ボコボコにされながらどうにか魔物と戦ってた」
「親にもやめとけ言われるほどまぁ酷かったんやけど、諦められんくて魔物の相手してるうちに強くなってん」
「そしたら、誰が付けたか俺らが"Mr.King"、岸くん達が"Mr.Prince"って呼ばれるようになったんだよね」
「紫耀たちは回復系が弱くて、俺たちはもう少し戦力が欲しかった。攻撃魔法しか効かないヤツもいるから、俺と岸くんだけじゃ倒せなくて」
「それなら、一緒に行動したらいいんじゃないかって事になって、今に至るわけ。ちなみに、呼び名は"King & Prince"になって、結構頼りにされてる」
確かに助けてもらった時、私は手も足も出なかったのに、平野さんと岸さんは一瞬で倒してたもんなぁ
そして、岩橋さんは綺麗に怪我も治してくれたし、高橋さんは絵から具現化した花束をくれた
永瀬さんとジンさんも凄そう
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作者名:レイ☆ | 作成日時:2019年10月10日 23時