弟子ができました(緑)

弟子* ８ ページ8

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ガラッと教室の扉を開けた。

俺の席に座ってつまんなさそうに携帯を開いてるしげを発見。

自分の席座れよ。





「 おはよ、」


「 あ、やっと来たー！Aちゃんもおはよ、一緒やったんや。」


「 はい、途中で師匠に会いまして！ 」


「 ほんっま学習せえへんな！ 」


「 ほへんひゃひゃい、いひゃいへふ。」





今度は教室で師匠呼び。

クラスメイトからの視線が、視線が痛い！

またぎゅーっとほっぺたをつねってやった。

うまくしゃべれない口で一生懸命ごめんなさいって謝るAちゃん。

謝らなくていいからそろそろ学習して、お願いだから。





「 その辺にしといたり、Aちゃん可哀想。」


「 お願いやから師匠呼びやめてや。」


「 ごめんなさい。」





痛かったのかほっぺたをすりすりとさすり出した。

ちょっと強かったかな。





「 ごめん、痛かった？ 」


「 いえ、全然へーきです！それより重岡くん、今日日直ですよ。 」


「 うわ、忘れてた！！ 」





ガタッと大きな音を立てて立ち上がって急いで職員室に向かった。

日誌でも取りに行ったんだろう。





「 しゃーない、花瓶の水くらい変えといてやるか。」


「 お手伝いします！ 」





前しげに日直の仕事手伝ってもらったし、そのお返し。

花瓶を持って水道の方へ。

花瓶から花を抜き出し、水を入れ替える。





「 神山くん、おそで濡れてますよ。」


「 あ、やべ！...ありがと。」





くるくると俺の袖をめくってくれた。

ちょっと違うもののこれ、俗に言う袖クルってやつだ。

またイケメンな行動とってる。





「 でもまたイケメンやで。」


「 え、そうですか！？私、今のは親切心だったんですけど..。」





ああ、なるほど。

やり方がちょっとイケメンやけどAちゃんの行動の中にあるのは全部思いやり。

袖を濡らさないようにしてくれる、掃除箱にぶつからないように誘導してくれる、

怪我したら保健室まで一緒に同行してくれる。

全部親切心と結びつく。

その親切心の出し方がイケメンっていうわけだ。

なんかちょっと納得。









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