弟子ができました(緑)

弟子* ３３ ページ33

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途中までは良かったんだ。

俺もしげもちゃんと気をつけてた。

なんだ、今日は大丈夫そうだなぁって思ってた矢先、





「 重岡くーん！どこですかー！？ 」


「 しげー！ 」





しげが行方不明になった。

やっとスタンプも全部集まって「よっしゃ、じゃあゴールまで帰るか、」って言って

振り向いたらもうしげの姿はなかった。

しげが行きそうなところを2人で探してみるも手がかりすらなし。

これ本格的に迷子なやつかも、だとしたら先に先生に報告しといたほうがいいかもしれない。





「 Aちゃん、これ一旦ゴールまで戻って先生に報告したほうが良くない？ 」


「 そうですね...って雨降ってません？ 」


「 ...やばい、結構降ってきた。」





さっきまで晴れてたくせにいきなりザーザー降ってきた。

山の天気は変わりやすいってよく聞くけどこんなに変わりやすいものなのか。

雨が降ってきたからといって立ち止まるわけにもいかないので仕方なく前に進む。

だけど結構降ってて視界も悪いし地面も濡れて滑りやすい。

確か先生が言ってた、「もし途中で雨がかなり降ってきたらどこかで雨宿りしてもOK」って。

雨宿りできそうな場所を探してきょろきょろ見渡すと小さな山小屋が近くにあった。





「 Aちゃん、一旦あの山小屋で雨宿りしよ。」


「 はい！...ってうわっ！！ 」





濡れた地面のせいで足を滑らせてしまったのかどてん、と派手にこけた。

そりゃこんなヌメヌメの地面やったら転けちゃうのも無理はない。





「 大丈夫？足は後で見たるからとりあえず小屋まで行こか。ほら、乗り。」


「 え、いや、いいです！歩けます！ 」


「 ええから、ほら、はよ。」





ぶんぶんぶんとちぎれるんちゃうかってくらい頭を横に振るAちゃんを無理矢理背中に乗せる。

俺の両肩に両手をちょこんと置いて申し訳なさそうにごめんなさい、と呟いた。

何も謝ることなんてないで、って言ってやるとAちゃんはそのまま黙り込んでしまった。


あれ、俺、今変なこと言っちゃった？

特に変なこと言ったつもりはなかったんやけど。


黙り込んでしまったAちゃんに疑問を抱きつつ、山小屋へと向かった。









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明けましておめでとうございます。

本年も弟子ができましたの方よろしくお願いします！









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