弟子ができました(緑)

弟子* ２ ページ2

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教室に変な空気が流れる。

と言っても教室に3人しかいないけど。


今、何て言った。

弟子？俺、別に弟子とかとってない。

いや、そもそも弟子って何？何の弟子？


助けを求めるようにしげの方を見たら口をあんぐり開けたまま呆気にとられてる。

助けてもらえなさそう。





「 ...あの、」


「 無茶を言ってるのはわかってるんですけど、そこを何とかお願いします！」





いや、そういう事じゃなくて。

弟子とかとってないってば。


必死に頭を下げてお願いしてくる女の子。

どうにもこうにも本人は至って真面目らしい。

もういっそのこと「うっそでーす！」とか言ってくれた方がいいのだが。

ぽりぽりと頭をかいた。

どうしよ、これ。





「 え、と。あの、弟子って何、何の弟子？ その前に、ごめん、名前教えて。」


「 佐々木です。佐々木A。」





あ、そうや、佐々木さんや。

出席番号順だったら俺としげの間にいる子。

名前覚えるのは苦手だ。





「 で、何で神ちゃんに弟子入りしたいん？ 」


「 そうやねん、そこやねん。」





いつの間にか隣にいたしげが俺が聞きたかった事をズバッと聞いてくれた。

そう、問題はそこ。

対して勉強もスポーツもできひんし、特技も特にない。

ダンスとかアクロバットとかは得意やけど学校でやった事ないし。

そんな俺に何で弟子入りしたいのかまるでわからない。





「 あの、女子力を、ご教授して欲しくて。」


「 女子力ぅ！？ 」


「 神ちゃん、声裏返ってるで。」





あまりにも予想外の返答すぎて声が裏返った。

女子力、女子力って何、いやわかってるけど何で女子力。





「 私、今まで可愛いって言われた事なくて。友達が言うには女子力が足りてないんだそうです。」


「 ほうほう。」


「 別にいいんですけどやっぱり女子で産まれたからには一度くらい可愛いって言われたいもので。」


「 で、女子力学びたいと。」


「 顔を変えるのは無理だから、せめて性格だけでも変えたくて。」





真剣そのものな表情でそう言われた。

...性格はよくわからないから何とも言えない。

でも顔立ちは特別美人な顔立ち、ってわけじゃないけど可愛くない事ないと思うんだけど。

でもそんなこと面と向かって言えるタイプじゃないから黙っておいた。

さて、どうしよう。









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