高熱3 ページ42
廉side
風呂から出てきて、勇太にぃが何やらAを説得している声が聞こえる。
こういう時、小児科医ってほんとに優しく患者のペースを合わせて進めるよなー。
救命は、そんなペースに合わせる時間もないから、慣れない。
｢勇太にぃ、出たよ。｣
勇太にぃは、Aの側で座って熱を測ろうとしていた。
ソファーに座るAの方へ向かうと、Aも俺に気づいて、涙を溜めながらじっと見る。
｢ん？俺の顔に何かついてる？笑｣
勇太｢早かったね、お風呂。｣
そりゃ、Aを待たせてるからねー。
Aの隣に座ると体が触れた。
｢熱っ。｣
勇太｢…笑。俺も同じ反応だったよ。｣
そりゃ、そうなるよね。
この熱さは。
｢ほら、熱測るよ。
いつまで経っても良くならへんし。
薬飲んでないんやろ？｣
無言のAに答えたのは勇太にぃ。
勇太｢ご飯も食べれてないって。｣
このままだと埒が明かない。
｢はい、前開けて。｣
奇跡的に前開きの寝巻きのままだから助かる。
Aに覆いかぶさるように左後ろから近寄り、そのまま服の中に体温計を突っ込む。
勇太｢廉…。｣
勇太にぃも俺の強行突破に仕方がないかという表情。
A｢廉にぃ！やだ！！…止めてよ…ｯ。｣
本格的に泣きそうなAには申し訳ないけど、無視して進める。
勇太｢別に痛くないでしょ？？
それに、まだ何もしないよ？｣
まだ何もしない。
さすがの俺もこれでも救命であり小児科医でもあるから、その言葉の意味は分かる。
1度病院で怖い思いをした子どもは特にだけど、体調が悪いことをバレたくなくて、診察を嫌がる。
理由は簡単。
体調不良を黙っていたことに怒られる。
それに。その後、辛い治療があることを知っている。
勇太にぃはAの考えを理解し、慰めてくれる。
ﾋﾟﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｯ
｢お、鳴ったな。｣
体温計を抜いて、数字を見ると。
38.9℃
あらま。
勇太にぃにも見せると、困った顔だ。
勇太｢紫耀にぃ、帰ってくるっけ？｣
｢うん。でも、先に海人が帰ってくるんちゃうかな。｣
勇太｢脱水するよ、このままだと。
生食持って帰って貰お。｣
点滴か……。
これ、誰が入れるの？
この状態で出来るんかな。
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ことみ - 分かりました！次回は移行後ですね!!楽しみにして待っています!!頑張って下さい！ (2019年11月1日 21時) (
レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
yumia(プロフ) - ことみさん» いえいえ^^*次回は移行後になります！これからもよろしくお願いします！！ (2019年10月29日 23時) (レス) id: d41151a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 更新ありがとうございます!!お話読ませていただきました！とても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2019年10月28日 20時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
yumia(プロフ) - ことみさん» ありがとうございます！本日更新しますね！そろそろ移行も考えております。今後もよろしくお願いします！！ (2019年10月26日 21時) (レス) id: d41151a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 私はこの小説がお気に入りです！続きが気になるので更新お願いします！これからも頑張って下さい！ (2019年10月25日 23時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yumia | 作成日時：2019年5月8日 20時
