最後の日7 ページ24
紫耀side
母さんからの手紙にはこう書いてあった。
紫耀へ
この手紙を紫耀が読む時には、きっとお母さんはいません。
今頃、責任感の強い紫耀は、自分を責めているんじゃないかな。でもね、お母さんは自分の体のことくらい分かります。もう、長くないこと。だから、最後に外出許可を貰えるように頼んだの。
Aと紫耀と私と、死ぬ前に楽しめる思い出の日を過ごせられていたら嬉しいです。
紫耀には、いつもお母さんが側にいなくちゃいけない時に、病気で側にいられなかったこと。本当にごめんなさい。だから、これといった思い出も作れてなかったよね。それでも、貴方は強くて、心配かけないようにいつも自分で頑張ってきたことでしょう。
紫耀は、いつも無理するからお母さんは心配です。たまには休んで欲しい。それに辛い時は1度立ち止まって泣いてもいいのよ。
紫耀。お母さんはもうこの世にいません。
まだ小さいAをどうか守ってあげてほしい。でも、決して自分の体のことも忘れずに。
最後に、この病院に来れたことで迷惑をたくさんかけてしまったけれど、紫耀が一生懸命、人の命を救う姿を見れて私は幸せでした。
紫耀は優しい。
あなたのその手は人の命を救うだけでなく、心も癒す温かい手。紫耀がこのまま本物の医者として、これからも活躍することを願ってます。母より
この手紙を読んで分かったこと。
それは、今日の夕方の海辺のこと。俺はただの付き添いで、あくまでもAが母さんと過ごす時間を作るためだと思ってた。
でも、違った。
俺とも母として子どもの頃一緒に入れなかった分の思い出作りの機会だったんだ。
「ッ!……グスン。……ヒック……。」
山下「ごめんな、お母さん助けられなくて。」
「ッ…!……。」
静かな夜に響いた。
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ことみ - 分かりました!次回は移行後ですね!!楽しみにして待っています!!頑張って下さい! (2019年11月1日 21時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
yumia(プロフ) - ことみさん» いえいえ^^*次回は移行後になります!これからもよろしくお願いします!! (2019年10月29日 23時) (レス) id: d41151a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 更新ありがとうございます!!お話読ませていただきました!とても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年10月28日 20時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
yumia(プロフ) - ことみさん» ありがとうございます!本日更新しますね!そろそろ移行も考えております。今後もよろしくお願いします!! (2019年10月26日 21時) (レス) id: d41151a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 私はこの小説がお気に入りです!続きが気になるので更新お願いします!これからも頑張って下さい! (2019年10月25日 23時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yumia | 作成日時:2019年5月8日 20時