7人兄妹。おにぃはお医者さん2

廉にぃの仕事4 ページ13

廉side

紫耀にぃと軽い挨拶を終えた、涼介先生は俺に話しかけてきた。

山田｢廉。｣

｢すみません。｣

俺の事なんて心配もしてないと思うけど、自分は大丈夫だということ。
現場を離れて申し訳なかったこと。
それを含めて謝った。


山田｢もう帰って来ないかと思ったよ。｣

そう言う涼介先生も思ってなさそうな言い方で言う。

｢…まさか。笑｣

山田｢忘れようとしなくていい。
亡くなった患者だけを覚えていればいいんだ。｣

今思えば、あの時。
和也先生の言ってた、命を救う覚悟のあるものの意味が分かる。





そして、今。

今日もホットラインは鳴り響き、重症患者は運ばれてくる。

俺はあの頃を一度も忘れたことがない。

もし同じ患者が来ても今なら助けられる。それは自信を持って言える。





そして、涼介先生は外科不足から異動した。
俺もついて行こうとすると、自分で決めるように言われて、考えた。



そして、俺の決断。

もっと技術を学ぶため、俺自身が成長するために、救命に名前を置きながら外科へ行き、涼介先生に教わる。

でも、あまり環境は変わらない。
運ばれてきた患者を救命でみて、そのままオペへ。



でもこれだけは違わない。
命を救っているということ。





だから、今日も俺は命を救い続ける。




1人でも多くの未来の子どもを救うために。

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