廉にぃの仕事3 ページ12
山田side
廉はきっと今辛いと思う。
俺がホットラインを取っていれば、廉の患者さんにはならなかった。
でも、そんなことは関係なくて、担当しようがしまいが助けられなかったことが事実。
この責任は俺たち全員にある。
ただ、廉は一人で抱え込んでいることだろう。
ずっとあの後も運ばれてくる患者をみていて、忙しかったが、少し時間が空いた。
廉を見なくなって、看護師に聞く。
看護師「…廉先生は本物の医者です。」
ん??どういうことだろ。
看護師に言われて、とりあえず先程の男の子を見に行くと、全ての事故で出来た傷が丁寧に縫われていた。
山下「山田先生、廉先生はどうですか?」
俺が来て、すぐに現れた山下先生。
「山下先生…。」
山下先生も察知し男の子見た。
山下「…兄弟ってやっぱり似るんだね。」
「えっ…?」
どうやら、紫耀先生も廉と同じように患者の傷を縫っていたそう。
山下「紫耀も初めて担当した患者さんが亡くなったんだ。あの時は酷く自分を責めてた。
俺や櫻井先生も紫耀は優秀だったから、ここで潰れて欲しくなくてね。」
二人の先生のフォローのお陰で紫耀先生は、今も患者を救ってるんだ。
「そうだったんですね。
助けるために、胸も開いて心臓も剥き出し状態になりました。少しでも何かしてあげたい気持ちから…、本人なりに考えた結果ですね。」
廉side
紫耀にぃが傍にいてくれた。
何も言わず、ただ横に。
「紫耀にぃ、ありがとう。もう大丈夫。」
紫耀「そう?」
二人でまたあの戦場に戻る。
そこにセンターの入口では涼介先生がいた。
紫耀にぃは涼介先生に頭を下げ、先に中へ入っていった。
紫耀にぃも同じ思いだったのかな。初めて亡くなった患者を見た時は。
その後家に帰ってきた時は、食事も睡眠も出来ない紫耀にぃをみてきた。
今思えば、その気持ちが分かる。
でも、俺と紫耀にぃは置かれている立場が少し違う。
俺には、救命の厳しさを経験した先輩だけでなく兄弟がいる。でも、紫耀にぃはいない。
紫耀にぃは、あの時どれだけ辛かったのかな。
まだ完全に立ち直れないのは事実だけど、医者を辞める選択は無くなった。
紫耀にぃ、本当にありがとう。
412人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ことみ - 分かりました!次回は移行後ですね!!楽しみにして待っています!!頑張って下さい! (2019年11月1日 21時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
yumia(プロフ) - ことみさん» いえいえ^^*次回は移行後になります!これからもよろしくお願いします!! (2019年10月29日 23時) (レス) id: d41151a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 更新ありがとうございます!!お話読ませていただきました!とても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年10月28日 20時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
yumia(プロフ) - ことみさん» ありがとうございます!本日更新しますね!そろそろ移行も考えております。今後もよろしくお願いします!! (2019年10月26日 21時) (レス) id: d41151a8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 私はこの小説がお気に入りです!続きが気になるので更新お願いします!これからも頑張って下さい! (2019年10月25日 23時) (レス) id: 0327457350 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yumia | 作成日時:2019年5月8日 20時