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episode6 ページ8

『この目の色が珍しいかい?』

片眉を下げそう告げると、質問が質問で帰ってきた。


「こんなことをお聞きするのは失礼かもしれないのですが……Aさん、もしかしてアルビノですか?初めに見た時も思ったんですがなかなか聞けなくて……。」


「あぁ、それは俺も気になってました。」


白雪の疑問にミツヒデどのも乗る。

『あぁ、そうだよ。でも真っ向から目を合わせて聞いてくる人はお嬢さん達が初めて……ではないか。珍しいよ。
そういうお嬢さんも珍しい綺麗な髪色をしているけどね。運命の赤の色をしている。』


そう言い白雪の髪を軽く撫でると、驚いたような顔をされた。

何か変なことを口走ってしまっただろうか。


「それ……ゼンにも言われました。運命の色だなんて考えたこともなかったから、ちょっと不思議な気持ちです。」

そう言って白雪は微笑んだ。


珍しいものほど好奇の目を生む。

きっとこの子も苦労してきたんだろうなと思い髪に添えた手上に持っていき頭を撫でる。


『そんなことよりミツヒデどの?お嬢さんを迎えに来たんじゃないの?』


私のその言葉で思い出したのか、そろそろ行くか。と歩き出すミツヒデどのと返事をしてそれについて行く背中を見送る。


相変わらず寝こけているゼン殿下の顔を眺め、改めて時間の経過を感じる。


『昔はもっと可愛かったんだけどなぁ。』


そう言って、ゼン殿下の逆側の隅に座り目を閉じた。

.
.
.
.

「ゼン、もう起きれる?Aさんも。」


冷静で淡々とした声に目を覚ます。

まさか私も揃って寝てしまうとは。


『ありがとう木々嬢。ゼン坊もおはよう。また面白いことをしてるね、変わらないって言うかなんて言うか……。』

苦笑いをしながらゼン殿下の顔を見ると、まだ怒っているのか眉がよっている。

改めて悪かったと口に出そうとするとゼン殿下が先に口を開いた。


「手、赤くなってるぞ。10年経ってもまだお前は学ばないのか。」

はぁ、と大きなため息を付き
「手袋ぐらいつけろ。」と目線だけこちらに向けていた困ったような表情をするゼン殿下にやっぱりこの方は変わらないな。と感じた。

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設定タグ:赤髪の白雪姫 , オビ , ナナキ
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セラ(プロフ) - 続き気になります!とても好きな作品です!なので更新楽しみにしてますね! (2019年10月15日 18時) (レス) id: 5880a74d39 (このIDを非表示/違反報告)
yumi823416(プロフ) - オビの相棒になりたいさん» ひゃぁぁぁ、本当にコメントが来るとは思っていなくて今嬉しい発狂をしております((( これはやっぱり説の立証が出来るのでは!?!?わかります、どこか似たところを感じますよね! ! ありがとうございます〜〜!! (2018年11月8日 0時) (レス) id: 0f61d323b1 (このIDを非表示/違反報告)
オビの相棒になりたい - いつも楽しみに更新待ってます!!私はオビ推しで、アル戦ではギーヴが好きです!何となく似てるような気がするんですよね。もし作者様が、アル戦の夢小説をしかもギーヴのお話を作る事になったら飛んでいきたいと思います\( ~∇~)/ これからも更新頑張って下さい! (2018年11月5日 23時) (レス) id: 0d9e5a847b (このIDを非表示/違反報告)
yumi823416(プロフ) - まるさん» 画面を切った際にまた付いていたようです、コメントのおかげで気づくことが出来ました;;教えて下さりありがとうございました! (2018年10月28日 15時) (レス) id: 0f61d323b1 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月28日 15時) (レス) id: 403bff38f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆ〜みん | 作成日時:2018年10月28日 14時

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