episode25 ページ27
｢私がどうかした。｣
後からそんな声が聞こえてきて振り向くと木々が真顔のまま立っていた。
｢あぁ、いや。ちょっと歳の話をな。｣
そういうミツヒデの顔を歳を聞いたのか、という目で見る木々から目を逸らす。
『あれ、木々嬢……じゃなかった。木々はどうしたんですか？私たちを追いかけてきたんですよね、多分。』
｢うん、さっき答えてなかったから。ラクスドの件。｣
木々はAに向けていた目をチラリとミツヒデに向ける。
それを合図にミツヒデが話し出す。
｢あぁ、その事なんだが……なんでAはそんなにラクスドに行きたいんだ？｣
あー、と困ったようにAは視線を逸らすがやがて観念したのか話し始める。
『ラクスドって、今はゼン坊の管轄だけど、その前はハルト陛下の管轄だったから、少しでも私がいなかった10年の間の陛下の、仕事内容っていうか、なんというか、ラクスドにいる兵士と帰ってこないっていう伝令役さん？に聞けないかなって。』
｢なるほどな……でも、解決してからじゃダメなのか？｣
『なんていうか……何があったかも知らないで落ち着いたから知りたいこと聞きに来ました〜なんて、そんな虫の良すぎる話なんてありえない。って、勝手な私の考えなんだけどね。』
そう言うと木々とミツヒデは何かを考えるように目を瞑る。
｢わかった。でも簡単に連れていけないから……私との模擬戦で勝つこと。それでいい？｣
.
.
.
.
『えーっと、膝が地面についたら負けでいいんですよね。』
｢うん、それと……｣
敬語じゃなくていいよ。と言って、木でできた剣を構える木々に目を向け口角を上げる。
周りには先程までそこで訓練をしていた兵士たちが野次馬のようにワラワラと集まり始めている。
｢じゃあ2人とも準備はいいな。……始め！｣
ミツヒデの合図で木々がAに向かい走い出す。
それを剣で防ぐ。
と、その場にいた誰もが思った。
｢！｣
誰もが目を疑った。
女といえどそこらの兵士では歯が立たず、ミツヒデと腕を並べるあの木々を。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セラ(プロフ) - 続き気になります！とても好きな作品です！なので更新楽しみにしてますね！ (2019年10月15日 18時) (
レス) id: 5880a74d39 (このIDを非表示/違反報告)
yumi823416(プロフ) - オビの相棒になりたいさん» ひゃぁぁぁ、本当にコメントが来るとは思っていなくて今嬉しい発狂をしております((( これはやっぱり説の立証が出来るのでは！？！？わかります、どこか似たところを感じますよね! ! ありがとうございます〜〜!! (2018年11月8日 0時) (レス) id: 0f61d323b1 (このIDを非表示/違反報告)
オビの相棒になりたい - いつも楽しみに更新待ってます！！私はオビ推しで、アル戦ではギーヴが好きです！何となく似てるような気がするんですよね。もし作者様が、アル戦の夢小説をしかもギーヴのお話を作る事になったら飛んでいきたいと思います＼( ~∇~)／ これからも更新頑張って下さい！ (2018年11月5日 23時) (レス) id: 0d9e5a847b (このIDを非表示/違反報告)
yumi823416(プロフ) - まるさん» 画面を切った際にまた付いていたようです、コメントのおかげで気づくことが出来ました；；教えて下さりありがとうございました！ (2018年10月28日 15時) (レス) id: 0f61d323b1 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月28日 15時) (レス) id: 403bff38f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆ〜みん | 作成日時：2018年10月28日 14時
