【WT】恋は常にすれ違い中【実況者】 (ページ22)

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想い11 ページ22

Nakamu side

Kn「実は俺、Nakamuの事が好きなんだ」

Kn「ずっと俺の傍にいて欲しい」

そう、きんときは俺に"告白"をした

好きな人に告白されたんだから嬉しい。そのはずなのに……俺は何故か違った。

Na「(なんでだろ…凄く苦しい)」

両想いなんて幸せ、他にはないってぐらい幸せな展開。でもどうしてこんなに俺の胸は締め付けられているの？

"俺も好きだよ"

その一言を発せばいい。なのに、俺の喉からその言葉が通らない。

Na「(俺は何を求めてたんだっけ)」

俺はきんときが好き。きんときは俺が好き。でもそれってホントに幸せなのかな？

同性愛だと周りに色んなことを言われるし、子供も作れないし、結婚ももしかしたら出来ない。もし、結婚とかそういうの前に別れてしまっても、何日から付き合っていたら流石にバレる。同性愛者というレッテルがきんときに貼られてしまえば女の子は逃げてしまう。俺はそんなのどうでもいいが、きんときは本当は掴むべき幸せになれないかもしれない。

Na「(俺はきんときが幸せなのが嬉しい)」

そうだよ、きんときにはあの女の子がいる。あの子なら人気者で可愛いみたいだから、俺なんかよりずっときんときに合ってる。それには俺が邪魔だ。
だから_____

"俺は身を引くべき"

Na「…ごめん」

俺は、最愛の人の告白を断った。それは勿論胸がギュッと苦しく締め付けられる感覚がしたし、実際物凄く辛い。俺だってきんときが好きだ。

Kn「そうか…」

Na「本当にごめん」

Kn「いや謝らないでよw俺が勝手にNakamuへ気持ちを持っただけだから」

きんときの顔を見ると、辛そうな顔をしていた。

そんな顔させてごめん…でも、きんときの幸せのためだから。

Kn「あっ、そういや昨日Nakamuケーキ屋の前で本置いてっただろ！ほら、これそのやつだから」

そう話題を変えたきんときは紙袋を俺に渡してきた。…あれ、俺忘れてたんだ。

Na「え、ああ…ありがと」

中身を見ると、昨日買った特典付きの大切な本だった。けど、モヤモヤと後残りがする俺の心は全く反応しなかった。

そう俺が本を見ている間に、きんときは走ってどこかへ行ってしまった。