【WT】恋愛短編のお話③【実況者】 (ページ4)

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協会の天使 Br Br視点ページ4

「疲れた～」

資源集めに僕1人だけって酷くない？6人グループなのに。

遠方から帰っている途中、遠目からひとつの村を見つけた。いつもならスルーをするけど、その村は異常でついつい足が村へと運ばれた。

何故なら、その村は"ひとつの教会しかなかった"からだ。

「(教会だけなんて珍しー)」

完全にその村に興味を持った僕は疲れを忘れ、村の方へと歩いた。

ーーー

すると、そこは予想もしていない光景だった。

教会の前にあるたったひとつの畑は荒され、教会の窓は全部割られていた。そして、その協会の前には1人泣いている少女が居た。

「どうしたの？」

優しく女の子に声をかけると、その女の子は僕の方を向き、あったことを話し始めた。

『あのね…』

その女の子が言うに、父親と女の子で教会をしながら農業をしていた。今日女の子が素材を集めるために1人で遠出をし、帰ってくるとこの状況らしい。

『ねぇお兄ちゃん、Aのお父さんいなくなっちゃって…さがすの手伝ってほしいな……』

細々とした声で僕に助けを求める女の子。勿論、断るわけがない。

「いいよ」

僕がそう応えると、その女の子は嬉しそうに笑った。…可愛い、やっぱり子供っていいな～

「じゃあ手分けして探そっか」

ーーー

といっても、教会にいないなら狩りとか出掛けてるんだと思うけど…

まあ探してみよう。

早速畑の方を見てみると、不自然に積まれた土に気がついた。

「ねぇ、この土が積まれたところって前からあった？」

『ううん』

……もしかして…ね

「(軽く掘ってみるか)」

土は見るからに湿っていた。試しに軽く素手で掘ってみると、邪魔な土が水分により取れていたようで、すぐ予想していたものが見つかった。

「_____っ！！！」

不自然に積まれた土の中には_____死体があった。身なりからして牧師だろう。30代…と言ったところかな。死因は外傷がない感じ窒息死。他殺…だよねこれ。酷いな……

『？？どうしたの？』

「…うん、なんでもないよ！」

流石に7歳くらいの子にこの現場を見せるわけにいかない。父親の死体なら尚更。

僕はそっと土を戻し、手を合わせた。

『お兄ちゃんおてて合わせてどうしたの？土になにかあったの？』

「んー…なんか神様的なのが居たんだ。Aちゃんもお祈りしとこっか」

『神様！！お父さんみつけたら言わなきゃ！』

女の子は元気にそう言いながら必死に手を合わせ、土に向かってお祈りをしていた。