吸血鬼45 ページ46
俺は気になり、声をかけた。
Sm「何かあったのか？」
田村「まあ…ね」
田村さんは俯いたままそう答えていた。
内容を教えてはくれないのか…と思いながら俺は「そうか」と答え、会話を終える。
…と、急に田村さんはこちらを向いてきた。その表情は、どこだか哀しさを感じさせる。
田村「先に聞かせて、君はなんで吸血鬼に興味があるの？」
吸血鬼自体には興味無い。俺が気になるのはただ1つ…シャークんの詳細。
Sm「…大事な友達が吸血鬼かもしれないから」
俺がそう答える。すると田村さんは驚きからだろうか、大きく目を丸くさせていた。
田村「それなら絶対に怖がったりしたらダメだよ！！！」
豹変して大声を出す田村さんに思わずビクリとする。そんな俺を見てか、「…あ、ごめん」と少し落ち込んでいるような声で謝罪をしてきた。
田村「…私ね、大切な友達が居たんだ。二年の付き合いだったけど親友ってくらいに仲が良くて、かけがえのない存在。けど、私のせいでその子はどこかへ行ってしまった」
落ち着いたであろう田村さんは、ゆっくりと話し始めた。
______
中学の頃のある日、私はいつも通り瑠璃奈と一緒に下校していた。
「今日はどこ行く？私は体動かしたい気分〜」
「ルリナに合わせるよ」
ぶらぶらと無計画に歩きながら、今日遊ぶものを考える私達。それがいつもの幸せだった。
そんな私達の傍で、急にブーッというブザーのような警告音が鳴り響く。
「なんかうるさ____」
音の正体を探ろうと横を見た時、衝撃的な光景が目に入る。
"トラックがこちらに突っ込んできている"
危機的状況だからだろうか、脳は瞬時にそれを理解した。しかし、それとは反対に体は全くと言っていいほど思うように動いてくれない。
じわじわと私達に寄ってくるトラック。本当ならとんでもないスピードであっただろうが、私にはスローモーションに見えた。
逃れられない
そう思った私の脳ミソには、今までの思い出が頭を過る。
「(走馬灯って、こんな感じなんだ)」
呑気にそんなことを考える私。
瞬間、私の体は衝撃で押し出された。
「痛っ！」
私は軽く尻もちをつく。その後すぐ、ルリナが突き飛ばしてくれたのだと気がついた。
…え、じゃあルリナは？
私は視線を目の前にした瞬間、私の体は硬直する。ルリナの体は宙に浮いていた。
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リリルル(プロフ) - すみれいんさん» 刺さったようなら良かったです〜結構設定モリモリで気に入ってるのでそう言って貰えて嬉しいです。ありがとうございます (2022年9月15日 22時) (
レス) id: a008865ebf (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - これは、私に刺さりましたありがとうございます。 (2022年9月7日 22時) (レス) @page47 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
リリルル(プロフ) - すみれさん» 応援の声ありがとうございます！頑張ります…！ (2022年8月10日 21時) (レス) id: a008865ebf (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - とても好きです 続きまってます (2022年8月10日 14時) (レス) @page38 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
よん - 気長に待ってます！いつでも戻ってきてください (2021年8月20日 21時) (レス) id: 010bbf0ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリルル | 作成日時：2019年10月10日 23時
