秘密30 ページ31
…なんかめちゃくちゃ難しい話になってきたな。
【今まで吸血鬼は人間を嫌い、人間は吸血鬼を嫌っていた。言わば、相容れない関係である。それを阻止するべく、神はこの契約を作った。
果たしてこの契約が現代にどれ程の影響があるのか、それは吸血鬼と人間の行動次第である。】
Sm「んー……」
行動次第と言われてもなぁ
…にしても、そう遠くない過去に殺戮が吸血鬼によって行われてたなんて初めて知った。
正直この世界の、この現代にも吸血鬼存在するなんて今でも信じられない。居たとしても何百年、何千年前の世界だと思っていたのにな…
俺は得体の知れない吸血鬼という存在に身震いする。…いや、でも現代の吸血鬼は契約によって悪いやつじゃなくなっているのかもしれない。
俺はページをめくり、本を読み進める。
【契約内容
神が吸血鬼と人間との間に作った契約は、以下のものである。
・吸血鬼は契約した人間以外の血を飲んでも味は無く、栄養も一切取れなくなる。
・契約した人間の種族はスケープゴートとなり、契約した吸血鬼専用の血に変わる。
・吸血鬼はスケープゴートを殺した瞬間、過去の吸血鬼と同じ苦しみを永久的に与えられる。】
スケープゴートは、言わば生贄の事を言う。それが種族とは、なんだか嫌な話だな。
契約内容を確認して、下に書いてある契約方法も読んでいく。
【契約方法
契約は、人間の血を吸血鬼が100ml飲むことで行われる。1回目は仮契約、2回目は本契約。
仮契約は無くすことが可能だが、契約違反として、最終日には過去の吸血鬼と同じ苦しみが一日中課せられる。】
ここで、本は終わった。
至って簡単な契約方法。簡単だからこそ、怖いところである。種族が変わってしまうのだから。
Sm「(まあ、100mlなら気づいたら契約が成立してるなんてことはなさそうか)」
心の中でホッとする。
……あれ?
Sm「(シャークんが吸血鬼だろうがなかろうが、避けられてる根本的な理由がなんにも解決してないぞこれ)」
もしかして、振り出しに戻ったんじゃないか?
そんな事実に気づいた時、下校のチャイムが鳴った。
Sm「まさかの収穫なし……」
「はぁ…」とため息をつき、俺はさっきまで読んでいた本を返却棚に置いて帰った。
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リリルル(プロフ) - すみれいんさん» 刺さったようなら良かったです〜結構設定モリモリで気に入ってるのでそう言って貰えて嬉しいです。ありがとうございます (2022年9月15日 22時) (レス) id: a008865ebf (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - これは、私に刺さりましたありがとうございます。 (2022年9月7日 22時) (レス) @page47 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
リリルル(プロフ) - すみれさん» 応援の声ありがとうございます!頑張ります…! (2022年8月10日 21時) (レス) id: a008865ebf (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - とても好きです 続きまってます (2022年8月10日 14時) (レス) @page38 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
よん - 気長に待ってます!いつでも戻ってきてください (2021年8月20日 21時) (レス) id: 010bbf0ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリルル | 作成日時:2019年10月10日 23時