陽だまりのようなきつね【WT】【反応集】【短編集】 (ページ8)

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krさんのみ、˹きつねさん、あまやかして˼の続き

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「それ、膝枕とかでもいいの?」

唐突に、『今日は一日中甘やかしてあげる』と朝食をとる彼に告げれば、目を瞬かせて真顔のまま言われた。久しぶりに休みが被ったけれど、昨夜見た疲れ切っていた彼を思い出すと気の毒に思えて。
『いくらでもするけど、逆にそれでいいの?』
食器を片付けてソファに座る彼に言うと、隣へ座るように促された。ゆっくりと私の太腿へと頭を預けた彼のさらさらとした髪を梳けば、ぎゅうっと抱き着いてきたり、私の背中を撫でたり。

「これ以外にあるかってくらいよ、超癒される」

頬を可愛らしい桃色に染めつつ、たまには甘やかされんのもいいね、なんて笑う彼は幸せそう。

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「....移ったら怒っていいから、居て」

彼からの風邪を引いたという連絡で家へ向かえば、弱々しく呟かれたその言葉。動揺を隠せずにいたら、ベットの端に置かれた私の指先をきゅ、っと握って言われるから。...断れるはずもなく。
食欲もなければ身体は怠いし喉は痛いし、と少々イラつきながら言っている彼の頭を撫でてみる。
『そばに居るから、寝ても大丈夫だよ』
むう、っという不満気な表情の彼の目を覆った。
少しずつ口数が減っていく彼に、おやすみ、と。

「可愛いって言うな、その顔で見んな...!」

結局珍しく甘えてくる彼に勝つ事は出来ず、つきっきりで看病をする事になったものの。
いつもの彼からは想像出来ない可愛らしい姿に、頬が緩まずにはいられないから、許してほしいな

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「好きって言って、俺に」

体調を崩していた間の仕事も重なり、かなり帰る時間が遅くなってしまった雨の日。
パソコン画面の隅を見れば1日がもうすぐ終わりそうな時刻で、スマートフォンになんて気が向かなかった。急いで玄関の扉を開ければ、そこには不機嫌そうな彼が仁王立ちしていて。圧に負けて何も言えずにいれば、背中へと隠していた手を取られた。
少し濡れている私を引き寄せる力が弱々しくて、申し訳なさと後悔が押し寄せる。
『...連絡しなくてごめんなさい。許してくれる?』
素直に好きだと伝えると、私の頬をやや強めに引っ張りながら、返信がなくて心配しただとか、病み上がりなのに無理すんなだとか。どれも愛情に溢れる文句ばかりで、気が抜けてしまった。

「...寂しかったからとか、言ってやんないから」

夢の中へ落ちる私には、べ、っと舌を出す彼の声は聞こえなかった。