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お父さんの愛車からお父さんが降りてきた。何やら難しい顔をしながらこちらにやってきたが、星一に気がつくとパッと表情が明るくなった。
「安室さん。」
「……星一、待たせてごめんな。」
「ううん、大丈夫。」
その時点で少しおかしいと思った。お父さんは普段安室さんでいる時は、星一の事を君付けで呼ぶ。それなのに今日は家の中と同じように星一と呼び捨てで呼んだ。
「……横の男はとりあえず置いておきましょうか。」
「え?」
「阿笠さん、志保さん、今晩はすみません。息子がお世話になってようで。」
「え、ああ!安室くんが星一くんの保護者じゃったのか!全然気にしなくても構わんよ、わしも楽しかったし。」
「博士、この人今息子と言ったわよ。保護者どころか「志保さんも。」
「お久しぶりですね。お元気でしたか?」
「ええ、お陰様で。私のことは置いておいてどういうつもり?仮に本当の息子なら仕事に感けて子供を放置するだなんて。どんな職場にお勤めなのかしら、三十路を過ぎても探偵でカフェ勤めで不安定な収入の安室さん?」
「分かっていて揶揄うのはよしてくれ。……僕が忙しかったのは主にこのFBIが急に乗り込んできたからだ。赤井秀一、何故ここにいる。君のお仲間はお祝いに酒盛りに出ていったが?」
「仕事終わりに可愛い従姉妹に会いに来て何か問題でも?」
「大有りだ!仕事は終わったんだから僕の日本から出ていってくれ!何が良くて可愛い息子を迎えに来て、貴様の顔を見なければいけないんだ。」
「おと、安室さん、大丈夫?仕事、疲れた?……安室さんにならなきゃ。」
慌ててこそっと耳元で囁くとぎゅっと抱きつれた。苦しい、お父さん鍛えて筋肉がムキムキなことをもう少し自覚してほしい。
「ああ、気遣ってくれてお前は本当に優しい子だな。大丈夫、ここにいるものは皆僕の正体を知っているよ。」
「え?」
「親子関係は流石に知らなかったがのう。安室くんの事は知っておる。志保くんも。」

どうやらお父さんの正体を博士もしほお姉さんも赤井秀一さんも知っていたらしい。
赤井秀一さんとお父さんは最近仕事でも顔を合わせているらしく、大変仲が悪い事を知った。主にお父さんが突っかかっているような気もするが、赤井さんもそれを楽しんでいるようにも見える。
しほお姉さんに「あんな大人になっちゃダメよ。」と呆れた様子で言われた。「うん、多分ならないかな。」と答えておいた。

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作者名:miya | 作成日時:2023年4月8日 21時

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