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夕方、1番近くのスーパーに行くと知り合いの横顔を見つけた。
「しほお姉さん。」
「あら、古谷くん。こんばんは。」
「こんばんは。」
しほお姉さんと知り合ったのは博士の家だった。少年探偵団に連れられて博士の家に初めて行ったとき、彼女と出会った。博士とは血のつながりはないものの一緒に住んでいて、前帝丹小に在籍していた灰原哀さんの親戚で、今は飛び級して大学院に通っているらしい。情報量がとても多かった。
しほお姉さんは博士の家に引っ越して来てから少年探偵団と交流を持ち始めたらしい。後から遅れて加入した星一にも分け隔てなく接してくれた。
「今日はお買い物?」
「夜ご飯の材料を買いに。」
「……そう。帰り道は気をつけて帰るのよ。」
「はーい。」

しほお姉さんと別れてから、卵売り場に行った。キャベツを炒めて卵とじにすれば、まあ食べられるだろうと閃いたのだ。多分お父さんはしばらくは帰って来れないだろうし、6個パックでいいだろう。星一が卵のパックを手に取ると「ねぇ。」と背後から声がした。
「………っ!あ、しほお姉さん。どうかしたの?」
「驚かせてしまってごめんなさい。……今日も保護者の方、帰ってこないの?」
「ああ……はい。多分?忙しいから帰ってこないと思う。」
「……それなら、博士の家で一緒に夕食を食べない?私と博士だけだし、あなたも一人で寂しいでしょう?」
「一人でご飯食べてるの慣れてるから寂しくはないけど……。」
しほお姉さんや博士は星一に優しかったが、同時に星一の保護者があまり家にいない事を心配しているようだった。大人としては当たり前なのかもしれない。
「……私が思うに。」
「……?」
「あなた、いつも保護者の方がいなくても料理を頑張っているわよね。でもあなたは子供よ?たまには甘えてもいいんじゃないかしら。」
「……。それなら、お邪魔してもいい?念のため保護者の人には連絡しなきゃだけど。」
「ええ、私は全然構わないわ。連絡してくれる?帰りは博士に送らせるわ。」
「ありがとう、しほお姉さん。」
しほお姉さんは先に買い物を済ませてくると、ほかに買うものを探しに行った。星一は卵のパックを元の場所に戻して、一度スーパーの外に出た。忙しいだろうから風見さんにメールを入れておく。

『風見さん、お仕事中ごめんなさい。今日は誘われたので博士の家で夜ごはんを食べてきます。帰りは博士が送ってくれるそうなので、気にしなくて大丈夫。』

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作者名:miya | 作成日時:2023年4月8日 21時

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