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赤井さんと別れてからマンションに帰ると、やっぱりお父さんはまだ帰ってきていなかった。戸締まりをちゃんとしてから家の中に上がる。
ちょっとむわりとして暑かったので、窓を開けて換気する。もうすっかり夜だ。
「……夏って感じ。」
ソファに座ってスマートフォンを立ち上げると、じんぺーくんとお父さんから連絡が入ってた。お父さんは「今日は7時くらいに帰るよ。夜ご飯は待っててくれるか。」と、じんぺーくんからは「夏休み、楽しんでるか?」と来ていた。じんぺーくんや研二くんはあれから非番の日があると、星一を色んなところに連れ出してくれた。生まれて初めて映画館にも行ったし、ゲームセンターなんかにも連れて行ってくれた。
2人は口を揃えて「同期の子供は可愛い」と言う。出会ったばかりの星一のことも、気にかけてくれるくらい優しいのは間違いない。
星一はお父さんに「待ってる」と返事をした後、松田さんにも連絡を返すことにした。
「……まいにち、たのしいよ、と。……あ、そうだ。」
じんぺーくんは警察官だ。以前の爆弾沙汰の時も、映画館やゲームセンターに行った時も「何かあったら連絡しろ」とよく言っていた。忙しいお父さんに言うのは気が引けるし、一回じんぺーくんか研二くんに相談してみようか。
星一はちょっと考えてから、じんぺーくんへの連絡に「最近外に行くと変な視線を感じる時がある」と付け加えた。
送信するのは緊張したが、送ってしまえばもう修正できない。とりあえず返事が来るまで放っておこうと思ったその瞬間、携帯が電話の通知を知らせた。
「……じんぺーくん?」
「おうよ。……星一、今いいか?」
「うん、いいよ。」
「さっき送ってきたメール、ゼロには言ったのか?」
「………。言ってない。」
「……まあそうだよな。ゼロは俺が先に知ったって知ったら悲しむと思うが。言いたくないのか?」
「お父さん最近忙しそうだから。……いや、じんぺーくんが忙しくなさそうって訳じゃなくて。なんか言いづらくて。」
「そこら辺に関しては俺は特に何も言わねえよ。……それで?変な視線っていつからだ?」
「気付いたのは、夏休みに入るちょっと前?」
「……大体3週間くらいか、それで具体的に何が気になるんだ。」
「なんかじんぺーくん、テレビでやってる刑事さんみたい。」
「元刑事だからな。癖が抜けねぇんだ。」

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作者名:miya | 作成日時:2023年4月8日 21時

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