人生で一回も会ったことのない父親へ【名探偵コナン】

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『お帰り！
ノートを開いてくれたか分からないけど…。
まずは弁当と手紙ありがとう。本当は直接言いたかったんだけど、今日も話す時間がないかもしれないからここに書いておくね。お弁当、美味しかったよ。
帰ってきて突然ノートがあって驚いたかもしれないけど交換日記しませんか？何故かっていうと一緒に過ごしてみて、一般的な親子よりも一緒にいる時間が少ないっていうのが分かった。だからお互いのことを知るって目的で。コミュニケーションの一部だと考えてもらえればいいよ。
多分、仕事の事は書けないと思うから書けない時は書かなくていい。私は学校の事や日常の出来事を書くから、それを読んでくれるだけでいいよ。徹夜とかで疲れている時は本当に見なくて大丈夫！日記を見るよりもゆっくり休んでほしい。余裕がある時だけ見てね！

今日はこれだけだけど、明日から書いてくね！』



読み終わってほっこりしてしまった。
一緒に暮らす事が決まった時、学校から帰ってきて話を聞いてあげられないことの方が多いだろうと気づき少しだけ申し訳なかった。
まさか美桜の方から、こんな提案をしてくれるとは思わなかった。これは嬉しすぎる…。
もちろん返事を書こうじゃないか。
そう思い、ペンを握った。



次の日起きてリビングに行くと、机の上には交換日記とお弁当が置いてあった。もう仕事に行ったのだろうか。
そう思いノートを開いた。すると昨日私が書いた所の少し下に返事が書いてあった。
『了解、楽しみにしてるよ。俺も書ける時に返事をしよう。お弁当のおかずのリクエストも受付中だ。日記、起きてすぐに開いたか？今家に一人だろうけど、まだ仕事には行ってない。多分美桜が家を出る少し前に新しい家族を連れて戻るから楽しみにしてて』

途中まではほっこりした気分で読んでいた。だが、最後の箇所がよく分からない。新しい家族って誰…？ひょっとして私の生き別れの兄弟でもいるのかな？まさかお母さん以外にも大切な人がいたとか…。そしたら私、捨てられちゃうのかな…あの人に限ってそれない…はず。

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