3 ページ21
「あら、美桜ちゃんいらっしゃい!」
「美桜、引っ越しはもういいのか?」
同じ階の幼馴染の家に行くとおばちゃんと和臣が玄関で出迎えてくれた
「おばちゃん、和臣ありがとう!もう片付いたから大丈夫。」
「ならよかったわ!昼ごはん用意するから少し待っててね」
「はーい、本当にいつもありがとう、おばちゃん」
「お礼なんていいって!私も美桜ちゃんのお母さんにはたくさん助けられたから!」
「今日ラーメンサラダだぜ」
「やったー!」
「あ、美桜!ご飯まで勉強してよーよ!」
「あ、若菜!おっけー!そうだと思って春課題、持って来たんだ!」
居間の机で三人で勉強し始めたが、時間が経つと雑談タイムに入る。
「美桜、新しいお父さんどう?」
「新しいっていうか…実のお父さんだけどね
うーん…やっぱり面倒くさいかも…今日なんて起きたら部下の人がいたの。父親に頼まれましたって…いきなり知らない人を家にあげるか!?って感じ」
「俺でもそれは嫌だな…」
「ご飯とかは作ってくれる?」
「…多分?昨日聞かれたけど断ったんだよね…疲れてて食べる気がなくて…」
「ふーん…まあ最初は嫌だよね…あ、和臣。ここの問題わかんない」
「ここはな……」
2人が再び勉強に戻ったから私も課題に目を移す。父親と仲良くしなきゃなって思うけどどうしても面と向かって「お父さん」って言うのに抵抗を覚えるし顔を見ると悪口しか出てこない。ご飯作ってくれたとしても食べる気にもならない。今更父親ヅラされるのも腹が立ってしまう。
このままじゃいけない事は分かってはいるんだけどね…
ご飯を食べてから割とすぐにお暇して家に戻った。新しく引っ越してきたマンションは、前住んでいたアパートよりも部屋が無駄に広い。若菜たちの家と同じ間取りのはずだけれど、なぜか一人ぼっちなんだという思いが強くなる。
お母さんが家にいた時は温かかったなぁ…
私はふとお母さんに会いたくなった…といっても会えるわけじゃないからお墓に行きたくなったと言うのが正しいのかもしれない。
今は3時
門限は6時だったはずだから連絡しなくてもすぐ帰ってこれるだろう。そう思いすぐに支度をして家を出た。途中の花屋さんでお母さんの好きだった花を買って、住んでいる街から少し離れた墓地に向かった。
86人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絵理奈(プロフ) - コナン(新一)、昴さんとか出さないのですか?コナンだと、まさかっ組織の残党!?って思考になって (2019年8月20日 9時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
桜山 もち丸(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!文を大幅に変えた際に直させていただきました! (2019年5月8日 21時) (レス) id: b371b1aeb6 (このIDを非表示/違反報告)
闇病み(プロフ) - 30ページで泣いた。感動する。降谷さあ''あ''あ''ん頑張ってくださいいいい更新頑張ってください! (2019年5月8日 16時) (レス) id: edc146277d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 3話の最後のページに誤字がありました。「勝っていた犬」ではなく、「飼っていた犬」です。 (2019年4月3日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜山 もち丸 | 作成日時:2018年10月3日 22時