悪役ヒロイン (ページ44)

今日:10 hit、昨日:2 hit、合計:125,599 hit

似ている理由(タカシSide) ページ44

稜「太陽」

「どうしたん？」

稜「俺のことはいいから笹田さん探せって！」

「……」

文化祭

人混みをかき分けながら俺は稜雅と歩いていた

稜「太陽！俺は1人でも回れるから」

俺は笹田さんと回りたい思いもあったけど

「いやや。俺、稜雅とも一緒に回りたいから」

稜「太陽…」

「稜雅は俺といっつもおってくれて…自分の事で稜雅と離れたくないから」

稜「……太陽はほんとに優しいよな。そういうとこも似てるんだろうな、笹田さんと」

そう言い稜雅が前を指さした

その指先の方を見ると

福田くんと、村田くん、多田さん

笹田さんがいた

この人混みでも、一番最初に目に入ったのは笹田さんで

ほんまに自分は笹田さんが好きなんやって思わされる

祐「あっ！松尾くんと……船津くん！」

稜「これは合流の流れになりそうだな笑」

そう言って俺の肩を叩いた

愛「ほんとだ！松尾くんと船津くんじゃん」

いつの間にか多田さんが俺の事を名字呼びにしていた

稜「太陽と笹田さんってほんと似てるよな」

「前にも言うてたけど、それってどういうこと？」

稜「多分笹田さんも、いつも一緒にいてくれる人、1人の人がほっとけなくて、団体で回ってたんだよ。あのメンツみたら分かるだろ？」

どういう経緯かは分からんけど、皆仲良く話しとった

「そうやな」

稜「いっつも自分の事は二の次で、周りの人を大切にして…そういうとこ似てるんだよ」

あと関西弁も！

と稜雅は付け足して言った

「関西弁はちょっと余計じゃない？笑………ありがとう」

こんだけ褒めてくれるんは、いつも俺の事見ててくれてるんやろなって嬉しくなった

稜「あとは告白するだけだな。頑張れよ！」

そう言って村田くん達の所に駆け寄って行った