*流星side ページ4
照「それが大と俺の過去や」
照史さんの話でなんとなくわかった。いつも重岡さんが無理しても平気だっていったり甘えることになれないのを。
照「別に付き合うなとは言わんよ。大の人生やから。でも...俺は大を幸せにしてくれる奴やないと許せへん。大は...大は誰よりも幸せになって欲しいねん」
照史さんの顔からわかるすごく重岡さんが大事なんだって。少し泣きそうだった。
照「からかってるのならやめてほしい...。本気ならっ」
「俺は本気です」
照「.....」
「ご両親亡くなってるお話は前に聞いたことがあります。その時も重岡さんは無理に笑っていて...。会社でも部下に押し付けられた仕事を嫌ともいやず1人でこなして...。そんな重岡さんがほっとけなくて。一人で泣いていたところにたまたま遭遇して。彼女はすぐに部屋を出てこうとしたんです。でも引き止めて彼女が思いっきり泣いてくれたんです」
照「大が誰かの前で...」
「部署移動になって同じ部署になってずっと気になっていた重岡さんと一緒になって改めて俺が守りたいって思ったんです」
照史さんにちゃんと気持ちが伝わるようにしっかりと向き合う。
「俺は実は前の彼女をちゃんと守ってあげれなかったんです。高校のとき彼女は俺のせいでひどい仕打ちをうけてて。それでそれがトラウマで...恋愛が怖かったんです」
照「そんなふうに見えへんかった...。すごい女慣れしてそうなイメージやったから」
「はは。よく言われます。有難いことに世にいうモテる顔ってやつで。でも...本当に嫌やったんです。そのことがあってから。でも重岡さんと出会って変わりました。変えてくれたんです。根拠はないけどこの人を守るのは俺だって思ったんです」
重岡さんへの思いの丈をすべて話した。しばらく照史さんは黙ったままだったがフッと笑みをこぼした。
照「流星くんなら...大丈夫そうやね」
「えっ!?」
照「大のこと...守ってやってや流星くん」
照史さんはさっきの真面目な顔と違ってニカっと笑ってくれた。
「はい!絶対重岡さんのこと守ります!」
何とかお兄さんに認めてもらえた。
はやく重岡さんのところに帰りたくなってきた。
352人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:葵 | 作成日時:2019年11月10日 21時