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流星side
「それで。本当にええんか？」
五「はい。私は何としてでも結婚しなくちゃいけないんです」
こいつも訳ありなんやろうな...。
「理由は聞いても？」
五「はい...。でも誰にも言わないでください。」
「わかった」
五「私、多分長く生きられないんです。今度難しい手術を受けるんです。正直成功の確率は低くて。だから両親の夢を叶えてあげたいんです」
病気...。オカンと一緒やな。
「夢ってのが...結婚？」
五「そうです。だから結婚しきだけでも見せてあげたいんです。好きな人とだったら悲しませてしまうでしょう？だから私のことを好きでもなんでもない人じゃないとダメなんです」
そう笑った彼女の顔はすごく儚くて綺麗だった。
「わかった。なら利害が一致ってことやな」
五「はい。えっと、差し支えなければ藤井さんがお金を必要な理由聞いても？」
「おん。...話さんとフェアじゃないからな。俺は家族がオカンしかおらんくて。そのオカンが病気になって。治療をするには莫大な金がかかる。アンタと一緒でも俺にも時間がないんや」
五「そうだったんですね...。藤井さんはお母さん思いなんですね」
「アンタもやろ？まぁお互いの為にこれからよろしゅうな」
五「はい」
数日後。
今日は五十嵐さんのマンションにお邪魔した。一人暮らしでこの広さいい家庭に育ったのだろう。
五「どうぞ。そこに座ってください」
「おん。」
ソファに座りこれからのことについて話合う。
「まず式はいつくらいにするかやな」
五「そうですね...とりあえず今から式場をとるなら2ヶ月くらいは先ですかね。お母様の体調は？」
「早い方がええけど今は体調ええしそれくらいなら」
五「分かりました。あと大掛かりになるとバレたりしたら困るので身内だけで」
「せやな。俺には身内はおらんから」
五「あの方は？前一緒にいらっしゃった」
「あー...あれは別に他人やから気にせんで」
五「分かりました。式場とか衣装については私が全て受け持ちます。衣装の合わせだけして頂ければ」
「わかった。あとあれやな。両親に挨拶せなアカンな」
さすがに急に結婚したらまずいからな。
五「そうですね。あと基本情報はお互い知っとくべきですよね。藤井さんのこと何も知らないので」
「せやな。あとその藤井さん呼びはやめてや。さすがにバレるわ」
五「そうですよね...じゃあ流星さんて呼びますね」
続く
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作者名：葵 | 作成日時：2019年5月22日 3時
