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窪谷須side
パトカーへ乗るよう促されるが、もしかしたらこれ、すぐ戻れねえかもしれねえな。
「すんません。ちょっとだけいっすか?」
「わかった。10分だけ時間をやる。」
「あざっす。」
サツから離れてAを家の中へ入れ、ドアを閉める。
「亜蓮…!私、私…!」
彼女の涙でぐちゃぐちゃになった顔を見ると胸が締め付けられるように苦しくなった。
「A…すぐ戻るつもりではいるけどよ、もしかしたら少し長くなるかもしれねえ。それでも待っててくれるか…?」
Aの流れる涙を拭いながら、頭を撫でる。
「当たり前でしょっ!!でもっ、でも、!!…亜蓮いなくなると…寂しいな…っ」
頑張って微笑むAを見てると、居てもたってもいられなくなった俺は強くAを抱きしめた。
「ごめんな。今はこれで我慢してくれるか?」
「うん…っ。私ずっと待ってるから…!愛死天流よ、亜蓮…!!」
「…っ!。ありがとな、俺も愛死天流ぜ。」
優しく頭を撫でたあとAから手を離し、もらい泣きする前にドアに手をかける。
「亜蓮…!!」
すると急にAに手を引かれ、よろめいた俺はAと顔が重なり、唇に柔らかいものが当たった。
一瞬何が起きたか分からなかったが、理解をすると同時に顔がどんどん熱くなってきた。
「…っ!?」
「…っ私には亜蓮しかいないんだから早く戻ってきてよね!!」
そう言って微笑むAが何よりも愛おしかった。
「…おう!!」
俺はAの家から出て、サツに言われるままパトカーに乗せられた。
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つなまよ(プロフ) - 甘々な窪谷須が好きすぎます…マジで更新楽しみにしてます!!! (2023年4月17日 20時) (レス) @page33 id: aacf52a0b3 (このIDを非表示/違反報告)
Lily - 更新楽しみにしてます!!!!!! (2022年12月30日 14時) (レス) @page33 id: e27c5b8e73 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 今まで読んできた中でトップを争うレベルで面白いです…続きが気になりすぎて…₍ᐢ •̥ ̯ •̥ ᐢ₎ (2022年8月14日 0時) (レス) @page33 id: a91d046199 (このIDを非表示/違反報告)
れー - 窪谷須亜蓮推しだったので、きゃぁーーー!ていう感じです私w更新楽しみにしてます頑張って!!! (2021年9月5日 23時) (レス) id: b5e633d6ad (このIDを非表示/違反報告)
れみる - すごいです!面白いです!!!最近見始めましたが、毎日の励みになってます(*><*)更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月19日 22時) (レス) id: cbefceafd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆん | 作成日時:2019年12月27日 23時