悪役の準備運動「まだだぞ」 ページ8
消太side
兄さんが脳無に殴り飛ばされた先にあったのはコンクリートの壁。
今はもうただの瓦礫だが、その中に兄さんはいる
瓦礫の隙間から見える血がそれを示していた
兄さん
ただただ放心していて、自分の思考さえも他人事に思える
兄さんは昔から強かった。兄さんが、死ぬわけがない
____「最近歳なんだよな」
なんでこれを今思い出すんだ
大丈夫だ、兄さんは年のわりに元気だから
なぁ、兄さん？大丈夫なんだろ、
じわりと視界が滲んだ気がした
《ゾワッッ》
突如、心臓が強く波打つ
これは、
これはこれはこれは、
兄さんの個性…！！
バクバクと煩い心臓を抑えて瓦礫の方を見る
まだ瓦礫は動いてない？何故だ？
緑谷に支えてもらいながら立ち上がる
今気づいたが脳無、死柄木も膝をついて苦しんでいる
少しざまぁみろと思ったが口には出さないでおいた
俺の心臓が少し落ち着いたが、バクバクと脈打ったままだ
思考が上から押さえつけられているような感覚
俺はこの感覚に覚えがあった
5年前、兄さんを見つけることだけを考えていた頃の俺が兄さんの個性を受けた時
思考が無理やり止められ意識が刈り取られていった
多少の違いはあるが、この感覚は間違いなくあの時のそれだった
つまりこれは兄さんの個性で、兄さんが意識を取り戻したことを指している
…だが、おかしい点が二つある
一つは、兄さんが瓦礫から這い出て来ないこと。
兄さんのことだ、窮屈なのは暑苦しいなんて言いながらすぐ出てくるだろう
もう一つは、
兄さんが俺たちにまで個性をかけていること
あの兄さんがこんな意味のない行動をするだろうか
合理的じゃない、兄さんらしくない
そこで考えられる原因は一つ
兄さんの個性が暴走しているということだ
それだったら今の状況はマズい
ばあさん曰く、高校生だった兄さんの暴走時の個性範囲は
雄英の食堂全体に行き渡るほど。
ここは広いが、兄さんの個性の成長具合によっては充分生徒も危険だ
勿論、兄さんが見える位置にいる俺や緑谷も危ない。
この距離なら何が起きてもおかしくない
もし本当に暴走しているなら命の危機だ
早くこの建物の外に移動しないといけない
だがそれは難しい。まだ出入り口にはワープの個性の敵が居たはずだ
クソ、どうすれば…！！！
また一つ心臓への負荷が強まる
緑谷は冷や汗を流して目線が安定していなかった
ガラリ、と物が崩れる音
目を向けると、瓦礫の隙間から腕が見えた
あぁ、良かった、兄さん
悪役の成功「よし、こっから本番だ」→←悪役の賭け「キットカット大丈夫(混乱)」
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有害物質(プロフ) - この話大好きです。続き待ってます (2022年10月25日 15時) (
レス) @page9 id: 30dece2dde (このIDを非表示/違反報告)
ありばば - マジで好きです！頑張ってください！ (2022年8月7日 16時) (レス) @page9 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Ri(プロフ) - めっちゃ好きです！！続き待ってます！！ (2020年7月4日 20時) (レス) id: d625d8bae0 (このIDを非表示/違反報告)
ライアパトカ(プロフ) - パスワードを忘れたので、ただいまパスワード模索中です。夢小説ランキングの方で、修正版を投稿してますので、パスワードがわからないままになったとすればそちらの方で続きを出そうと思います。ご了承願います。作者より (2020年2月2日 19時) (レス) id: 87d0fa7f03 (このIDを非表示/違反報告)
社会のゴミ - 頑張ってください… (2019年3月2日 20時) (レス) id: 9dda0ba0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：？？？/エクス | 作成日時：2018年7月7日 12時
