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10話 ページ10
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そこから他のメンバーも順番に担当し、最後に来たのは望だった。
小瀧「ん、おはよ」
「おはよう」
並べられたメイク道具たちを見て望は笑って。
小瀧「今日はー、前髪あげてほしいな〜！
余裕あったらその前に髪切ってほしい」
そう言いながら鏡の前の椅子にどすん、と座った。
「美容院で切った方が確実やで」
小瀧「せやけど今邪魔やし。切れるやろ？A。
いつも切ってくれてたやん」
付き合っていた頃、大幅に髪型や髪色を変えたりするとき以外に望の髪を切るのは私の役目だった。
ずっと長くしていた襟足を切ってくれ、と言われたときはさすがに怖かったけど。…懐かしい。
「…わかった。ほんならおまかせってことやな。よっしゃ、カッコよくしたるわ」
前髪を撫でると子犬のように気持ち良さそうな顔をする。
…変わらんな、ほんまに。
そう言いそうになってしまったのをグッと堪えた。
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作者名：ひのりーる
| 作成日時：2020年7月26日 20時
