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ピュアだな。
一言目からこんなんで、は？ と思った方も多いと思うがここはあえてもう一度。
ピュアだな。
いや、ね、骸ってさ、なんか紳士的〜な怪しい変た……コホン、イケメンだと思ってたんだけどね。
「はーやーくー」
ピュアだな。
しつこい？ うん、知ってる。
というか、もうなんか？ ピュア過ぎて？
…………かわぃぃいな！！！
僕のスプーンで先程パフェをあげたところ、現在顔を真っ赤にして固まっている。
え、なに？ 君ホントに男の子？ いやもしかして男の娘なの？？
これ少女マンガだったら君がヒロインじゃない？？
ニヤニヤしながら、それこそ変態みたいな事を考えていると。
…………？
一瞬、なんだか骸の雰囲気が変わったような気がした。
……気のせいか？
そう思い、骸をじっと見つめると、骸の頬にクリームがついていることに気がついた。
おお〜……これは……
いいからかいのタネですね〜！！
明らかに調子に乗った僕は愚かにも腰を浮かせ、骸の頬に手を伸ばし、
「あ、骸ー。口の横にクリームついてますよー？」
そう言って、骸の頬を指で拭った。
そして、手をもとの位置に戻そうとすると、……パシリ、としっかりその手を掴まれる。
「……骸ー？」
……なんだか。
嫌な予感が、す………るぅぅぅう！？！？
「……はっ！？！？」
ちょ、ちょっとおぉぉぉお！？！？！？
一気に顔に熱が集まるのを感じる。
え、え、え、えっ！？！？！？！？
驚いた時の反応が、いつもおんなじだとかそんなことは今、究極にどうでもよくて！！！
…………なぜか骸が、僕の、手にぃぃぃ！？！？！？
「クフフ…かわいいですね」
「え、いや、なに、して……！！」
先程とはまるで、スイッチを切り替えたかのように様子が違う骸に、僕は戸惑う。
いや、こっちの方が僕の知ってるイメージの骸に近いんだけどね！！！
ピュアな方が一億倍いいんだがあぁぁぁあ！？！？！？
「顔……真っ赤ですよ？そんなにかわいい顔をされると、ここにキスしたくなります」
骸はそう言うと、僕の顎に手をかけ、親指で唇をそっとなぞる。
「なっ…ななななな！？！？」
「ああそうだ、僕のパフェが欲しいんでしょう？ほら、」
さっきまでとはまるで逆転した立場を読み込めず、混乱して口をパクパクさせていると、そこにパフェを突っ込まれる。
……チョコレートの味が、いつもよりずっと甘く感じた。
------彼の耳が真っ赤だったことには、彼女はおろか、彼自身も気がついていなかったという。
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作者名：夢うさぎ | 作成日時：2019年5月3日 19時
