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「ぐふぉおっ！！ ちょっ……！ ポッキーが喉に刺さったんですけどー」
ケホケホと咳き込む僕に、変わらず冷たい目で殺気を放つ雲雀センパイに、思わず小さくこぼしてしまう。
「だって…バミューダ君に命令されたんですから、仕方ないじゃないですかー……」
あの子仮にも、仮にも僕の上司だからね。
仮にもだよ！？
あ、３回も言っちゃった。
「ふーん……。あのムカつく赤ん坊の命令、ねぇ。……断ろうと思えば断れたんじゃないの？ あいつ、君には甘いし。……まさか、君も乗り気だったとか……ね？」
……いやいやいやいや！？ べべべ別にギクッ、とか思ってないし！？
発案者実は僕とかそんなんじゃないから！！ ううう嘘じゃないよ！？！？
「へぇ……発案者君だったんだ」
…………えっ。
まさか……
「全部声に出てたよ」
……うん。お・わ・た☆
「いだだっ。痛いですってー。
……センパイ、僕がハゲたらどう責任とってくれるんですかー。いい加減落ち着けよー」
「責任なんて取るわけないでしょ」
「うわ最低だコイツー」
「……ねえ、今の自分の立場わかってるの？」
……そう。なんとなく察したかもしれないが、今僕はセンパイに前髪をつかまれて宙吊りにされているのだ。
え？ こんな変な状況察せるわけないだろって？ え、ごめん。
つか僕何気に結構ピンチなんだけど。毛根が。
ごめんよ持田センパイ…あのとき辛かったよね……とかは全くもって思わないけど。
どうしようかねぇ……
あ、そうだ。
「センパーイ。おいしい話があるんですけど、聞きますー？」
「ハァ……ここまできて上から目線とか…君精神強いよね。」
やった誉められたぜ。
……じゃ、なくて、
「で、聞くんですかー？ 聞かないんですかー？」
「……君にとっておいしい話じゃないの？」
まあ確かにそうだけれども。二つの意味で。
でも、
「安心してくださーい。ちゃんとセンパイにとってもおいしい話ですからー。後、マジでハゲそうなんで離してもらえませーん？」
「ヤダ」
うん予想してたよその返し。
っと、話進まないっつの。
「と、ゆー訳、で。センパイ、ポッキーゲームしましょー」
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作者名：夢うさぎ | 作成日時：2019年5月3日 19時
