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未だにパニクっている頭で無駄に考えるも、気のきいた言葉を返すこともできずにいれば、望くんから動いてくれた。
おそらくこのまま気まずい状況で泊まってくなんて言えないだろうし、私もこれ以上は迷惑かけれない。
「大丈夫。幼なじみに駅まで迎えに来てもらうから」
「幼なじみ…」
「…女の子だよ。知らない?神山智子」
「あ!神山先輩!幼なじみやったんすね…」
なんでか、幼なじみと聞いてどこか不安げにする望くんを目にしたらとっさに自分から女の子だと訂正していた。
慌てて鞄はどこかと望くんに聞いてリビングから持ってきてもらった。
なんでわざわざ訂正なんてしたんやろ…
鞄をあさりケータイを取り出す。
着信履歴の一番上をタップして数コールで神ちゃんが出た。
『こんな時間にどしたん?』
「ごめん、まだ起きてた?」
『今帰ってるとこー』
「申し訳ないんやけど、◯◯駅まで迎え来てくれん?」
『ええよー』
神ちゃんがフットワーク軽い子で良かったとつくづく思う。
再度謝りとお礼を言って電話を切る。
その頃にはパニクっていた頭も望くんのおかげで酔いもだいぶよくなってきていた。
40分くらいとの事やったから、ゆっくり歩いてちょうどいいだろう。
ご丁寧にハンガーにかけてくれていた上着を着て、鞄を持って望君が待つリビングへと向かう。
「あれ?望くんも出かけるん?」
「いや、駅まで送ります」
「え、いやいや大丈夫やって!ほらちゃんと歩けてるし!心配せんでも駅までなら」
「なに言うてるんですか。夜ですよ?女の子、ましてや好きな人を一人で夜道歩かせるわけないでしょ」
…きゅんとした。
認める。
今のはきゅんとした。
いや、女の子なら誰だってきゅんとするんやろう。
こないイケメンくんからあんなん言われたら
少しの時間でもわかった望くんは頑固だ。
だから今だって私がこれ以上は言っても聞きやしない。
お言葉に甘える事にした。
家から外へと一歩出れば、風がめちゃくちゃ心地ええ。
火照ってた体にはちょうどいい。
「寒ないですか?」
「大丈夫。望くんは?」
「大丈夫です!ほな行きましょ」
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ろきゅ(プロフ) - 苺さん» 苺さんのペースで構いません。はい、楽しみにしてます(^-^) (2019年6月7日 15時) (レス) id: 86bfb345a9 (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - ろきゅさん» そうなのですね…まとめて上げるのでゆっくり更新にはなりますが、これからも楽しんで見てもらえたらなと思います!ありがとうございます!! (2019年6月7日 1時) (レス) id: f811494458 (このIDを非表示/違反報告)
ろきゅ(プロフ) - 訳あってR18フラグの作品が読めない環境なので…苺さんのR18ではない作品が久々に見れて嬉しいです。これからも応援してます!! (2019年6月5日 14時) (レス) id: 86bfb345a9 (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 亜子さん» そんなことを言っていただけるなんて…ありがとうございます!なるほど…アドバイスありがとうございます。入れてみたいと思います。 (2019年6月3日 15時) (レス) id: f811494458 (このIDを非表示/違反報告)
亜子 - 素晴らしい桃赤です!もっと皆さんに読まれて欲しい作品なのに!と思ってるのですが、キーワードなどに「ジャニーズWEST」と登録して欲しいです。ジャニーズWESTで検索してる方が多いと思うので、もっと目にする人が増えると思います! (2019年6月3日 15時) (レス) id: bc417d56af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:苺 | 作成日時:2019年3月19日 22時