乙女の日常

17日目 ページ17

「しげちゃん先輩！」

「前野ちゃん、おはよ〜」

「おはようごさいます！」




前野ちゃんは4つ下で同じ部署の後輩ちゃん。

つまりはのんちゃんと同じ年。

私よりは少し背が高くてボブヘアーが特徴な可愛らしい子。

他の髪型見たことないな…まぁ、似合ってるしこれが前野ちゃん。って感じするからええんやけど。





「今日飲み行きません？」

「ええけど、また何かあったん？」

「聞いてくださいよぉ〜」

「はいはい、飲みの席でね」

「はぁーい」





恋愛、仕事等々で何かあれば飲みに誘ってくる。

私も話を聞く分には全然平気だから(というか、話聞くことしか出来へんしね。特に恋愛は)誘われれば断ったことはない。

後で二人に連絡いれとかな。

横でへこたれる前野ちゃんの背中を一発叩き、各自仕事を始める。





「先輩終わりそうです？」

「もうちょっと。前野ちゃんは？」

「私もこれで終わります！」






二人とも同じぐらいに終えて会社を後にする。

二人にはちゃんと連絡したし。



ー居酒屋ー


「それでですね！無意識に優しくしてくるとかヤバくないですか！？こっちは好きなのがどんどん増してって…諦められないです…」

「諦めなければええやん」

「…彼女さんいるんです」

「あー…なるほど」




いろんな恋をして来たと思えば、今回は相手がいる人を好きになっちゃったか…





「頑張って諦めようとはしてるんです…でも困ってるときに限って助けてくれたりして…」





困ってるときにか…そう言えば藤井さんも…





「しげちゃん先輩は気になる人とか居ないんですか？」

「気になる人ね〜…」

「よく会うなぁとか、私みたいに困ってるときに助けてくれたり」

「この前助けてくれた…」

「誰ですか！？」

「前野ちゃん会ったことあるっけ？取引先の○○会社の藤井さん」

「！あのイケメン…会ったことはないですけど、社内の女子には噂になってます」

「噂？」

「高身長でイケメンだって。隣にいた桐山さんも漢らしいガタイに似合わず優しい顔してるって、話題にはなってましたけど」




なるほど…そういうことね。

会ったことない前野ちゃんが知ってるぐらい有名ってことか。

分からなくもないけど…

…まぁ桐山さんのイメージも実際優しかったし、間違ってはないか 笑




「それで、助けてもらったって何してくれたんですか？」




キラキラした目で質問してくる前野ちゃんに圧されつつ、この前の出来事を話した。

18日目→←16日目(番外編)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す