有能当主と有能執事くん

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帰ってきた流星はどこか怒っているようにも見えた。

屋敷だからか、はたまた流星も大人になっているということなのか、隆平くんに対してもむかしのようではなく、どこか他人行儀。

そして錦戸さんをチラリと見てから




「今から大変失礼な事を申し上げます。丸山隆平様・・・・黒幕は貴方ですよね」

「へ？」

「どうしてそう思うん？俺は昨日までフランスにいたんやで？」

「存じ上げております」

「流星？」

「まず、先日家の料理人である山崎がバスの中ですりの容疑にかけられました」

「は！？」

「山崎の頼みで大毅様には内緒にしていました。心配をかけたくないということで」

「・・・・・山崎」






まぁ、その配慮は嬉しいんやけど......内緒にされるのは寂しい。

とは言えず、流星の話を聞く。





｢被害者の財布が山崎の鞄から発見されたのがきっかけです。やけどもちろん山崎は否認します｣

｢それで？｣

｢ですが、目撃者が現れたんです。男性でした。山崎が被害者の鞄から財布を盗るのを見たと｣





目撃者が出たのなら言い訳はできへんか...。





｢そして、目撃者は男性だったんですがその男性が追い討ちをかけるように、こんなことを山崎にきいたんです｣

｢？｣



｢否認する山崎に




『職場に連絡しても構わないんですよ』



と｣






それって...

ちらり、流星と目が合う。





｢その目撃者の男性は山崎の仕事が何か、どこで働いてるんか知ってた。言うことやんな｣

｢そうです。職場に連絡がついては困ることを知っていた｣

｢初対面やんな？｣

｢ええ。だからおかしいんです...初対面同士、そこまで知ってたらおかしいでしょ｣





確かに...やけど今の話がどう隆平くんが黒幕になるん？

未だ隆平くんから目を逸らさない流星を見つめる。

......ん？

流星の見つめる先を辿っていく




錦戸...さん？








⚠️次に出てくる∞の安田さんの苗字は錦戸となります。

ご了承下さい。

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