第309話 ページ15
wato対トラゾーが終わり、Aはフィールドへの出入り口に立っていた。
「･･･ふー･･･。」
「緊張しとるん？」
「･･･ゾムさん･･･。」
Aを見送りに来たゾムが、首を傾げてAに訊ねる。
「緊張しとるのか、対戦楽しみなんか分からへんけど･･･。
楽しんだらええねんっ。初の"実力大会"楽しみや！」
ゾムにトンッと背中を押されて、Aはよろけながらも前へ踏み出す。
「･･･行って来ますっ･･･！」
「！･･･おうっ！行ってら！！」
Aの微笑みを見て、ゾムは笑顔でAに手を振った。
Aは前を向き、しっかりとした足取りでフィールドへと歩く。
○●○●○
『さあ、初戦も残すところ2戦！
対戦するのはこの2人！！
【あかがみん】のアイクと【wrwrd】の新人A！！』
司会のアナウンスと共に、Aはフィールドの中央へと歩いて行く。
向こう側からは、アイクが歩いて来ている。
「(観客席の視線が痛い･･･)」
Aは視線を向けないが、上から注がれる鋭い視線を感じている。
好奇の目、商品を見る目、檻の中の獣を見る様な目･･･
期待を込めた目も、嫉妬の目も、憎悪の目も･･･
「＿Aさん？」
「！！」
既に中央まで来て立ち止まったAは、同じく中央で立ち止まったアイクに声をかけられて我に返る。
「･･･体調が悪いんですか？」
アイクが首を傾げて、Aに訊ねる。
「･･･いえ。
ゾムさんに『楽しんで来い』と言われたので･･･
どうやって、楽しもう･･･かと･･･。」
Aがそう答えると、アイクはキョトンとしてからニコッと笑った。
「明日の為の練習だと思っておけばいいと思いますよっ？
楽しみましょう？Aさんっ。」
「･･･はいっ･･･。」
Aが真っ直ぐな瞳でハッキリと返事をすると、アイクは嬉しそうに笑った。
『それでは第13戦目！
レディ･･･＿ ファイト！！！ 』
司会が合図をし、試合が始まった。
Aは闇魔法を使い、いつもの黒い短剣を出現させる。
アイクは手から、短剣を出現させて構える。
少し珍しい闇魔法を使うAに、観客席は盛り上がる。
「"形成"･･･よっぴ〜さんですね･･･？」
「はい、そうです･･･よっ！」
アイクが短剣を振るうが、Aは短剣でそれを止めて押す。
カチカチと金属がぶつかり合う音が出て、アイクとAは互いに短剣で相手の短剣を押し合う。
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眼目夢子(プロフ) - あっちさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますので、よろしくお願い致します！ (2021年11月18日 22時) (
レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
あっち - 神作品ありがとうございます！とっても！面白かったです！ (2021年11月18日 21時) (レス) @page39 id: 3049e8ef9f (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - Ａさん» コメントありがとうございます！自分では面白いのが分からないので、とても嬉しいですっ！！これからも続くのでよろしくお願いします！！ (2021年11月12日 17時) (レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ(プロフ) - １の方から読ませて貰いました！物語の一つ一つが面白くて、とても好みです！コメント失礼しました！！！ (2021年11月12日 17時) (レス) @page6 id: 7f7dc14b65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年11月11日 4時
