【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語6【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ42)

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第287話ページ42

「いいんですっ･･･。」
「･･･そうですかっ。」
そう返事をしたアイクは、何処か嬉しそうに微笑んだ。
「では、本戦でお願いしますっ。」
「はいっ･･･！」
Aと握手を交わしてから、アイクは自分の仲間達の方へと歩いて行った。
「･･･フーッ･･･
　(初戦はアイクさんとか･･･頑張ろうっ)」
Aは息を吐いて、必要以上に昂ぶりそうな心を落ち着かせた。

「初戦バステンさんんん！？？」
「ハハハハッ！シャオロンさんお願いしまーすっ！」
「生き生きしとるぅ！マンちゃん並みに精神削って来そうー！！」

「ぺんちゃ～ん！！」
「何で初戦でともさんと当たるんだよー！！」

「え、俺コンタミさんと･･･？」
「ふふふふっ。ぴくとさん、よろしくお願いしますね？」
「あー･･･これが本当のSAN値チェック･･･。」

「watoさんと勝負かー！」
「トラゾーさんお願いシャーッス！！」

　初戦の対戦相手に、それぞれが挨拶をして盛り上がる。
それを観客席で見ている、参戦しないメンバーや学園関係者、一般人と、様々な人が盛り上がっている。
「これは･･･今年は分からないですね･･･。」
エーミールは顎に手を添えて、トーナメント表を見ながら考えている。
「まずともさんとぺいんとさんって言うリーダー初戦バチ当たりねぇ･･･。」
「シャオロン悲鳴上げとるわっ･･･！」
しんぺい神も面白い物を見るかの様に、微笑みながら呟く。
兄さんはフィールド中央で頭を抱えているシャオロンを見て、笑いを堪えている。
　3人共トーナメントに何も異議を唱えないが、初の“実技大会”であるAを心配する様子はない。
「どうなるのか賭けでもする？」
「仲間に賭けて賭けになりませんよ。」
「せやな？アイツ等の誰かが勝つやろ。」
「個人戦だし個人に賭けようよ･･･。」
「「グルッペン。」」
「はっや。」
即答するエーミールと兄さんを見て、しんぺい神はクスクスと笑った。

「ただ･･･Aさんが隠れ強者ではあるので、分からないですね。」
エーミールは消えて行くトーナメント表を見ながら、そう呟いた。
「せやなぁ･･･。
　Aも頑張っとったし、グルッペンとええ勝負やったもんな･･･。」
「今のAちゃんなら、勝ち進むだろうねぇ･･･。」
　盛り上がる観客席の中で、大人組3人は保護者の様な目線でフィールドを見ている。
「あ、コッチ見た。」
フィールドから建物内へと歩くAが、上にある観客席のしんぺい神達を見上げた。
そして微笑んで手を振って、建物内へと消えて行った。