第192話 ページ47
バンッ！！
「なんだ騒がし」
「グルッペン･･･！A治して･･･！！」
リビングのベランダからのドアを勢いよく開けたゾム。
リビングにいたグルッペンは、自分の話を遮ったゾムを見て、すぐに呆れ顔から強ばった顔に変わる。
「兄さん、しんぺい神を呼んで来い。オスマンとひとらんらんは治療の準備。」
「「「了解。」」」
グルッペンの普段より低い声に、兄さんもオスマンもひとらんもすぐに動き出した。
「ゾム、ソファーに寝かせろ。後、状況説明。」
ゾムがAをソファーに寝かせている間に、グルッペンはソファーまで歩いてソファーの傍にしゃがんだ。
「装置の黒い宝石こわしたんやけど、欠片回収の時にエーミールが先にこの呪い受けたらしくて･･･
Aが自分から代わりになって、制止も聞かずに欠片全部回収して倒れた。
回収した宝石は、専用の革袋に入れてエーミールが持ってる。」
「呪いだな･･･装置が作動していた事によって制御はされていたが、
破壊された事によって解放されて人体に影響を及ぼしているという事か･･･厄介な物だ。」
グルッペンは自分の手を、包帯が巻かれたAの腕に近づける。
「ぐ、るっぺん、さ･･･」
「！Aっ！！」
気を失っていたAが、顔を顰めたままゆっくりとグルッペンとゾムの方へ顔を向ける。
「気がついたか。」
「さ、わっちゃ･･･駄目、です･･･コレは･･･」
「分かっている、感染タイプだろう。随分厄介な物を易々と受入れたみたいだな。」
「･･･えー、みーる･･･さんは･･･耐えれないと、思って･･･。」
「･･･君の中で正しい判断かも知れないが、"仲間"としては不正解に近いな。」
「っ･･･？」
グルッペンの言葉の意味が分からず、Aは顔を顰めたまま不思議そうな顔をする。
「手当てしてからにしよう。その異物を早く消してしまってからだ。」
ガチャッ
「一応手当ては出来るけど･･･それ、解呪薬も必要じゃない？」
リビングに入って来たしんぺい神は、治療器具を持って来た。
「必要だ。貴族用の解呪薬のストックは？」
「うーん･･･作るしかないかな。」
ガチャッ
「身体冷やさない様にブランケット持って来たで。」
兄さんがブランケットを1枚持って来て、リビングに入って来た。
「兄さん。貴族用の解呪薬はないか？」
「貴族用？･･･そう言えば、珍しいからって保管してたような･･･。」
「すぐに必要だ、頼む。」
「了解。」
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眼目夢子(プロフ) - 匿名さん» ご報告ありがとうございます！修正致しました！ (2021年11月18日 12時) (
レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 第173話、下から6行目「そんなことはないと思いますけ……」になっています (2021年11月18日 12時) (レス) @page28 id: c1f3a10c7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年10月21日 0時
