第179話 ページ34
10分程経っただろうか、音を立てない様に後ろ側からゾム・鬱・シャオロン・コネシマ・チーノ・ショッピが来た。
エーミールは認識阻害の範囲を広げて、10人がドームに収まる様にする。
「迂回してたら時間かかったわ。」
「ええよ。どんな感じやった？」
「俺等が来た側に背を向けてて、こっちに来れば来る程数少ななってた。
動く様子はなかってんけど、弓はいつでも構えられそうやった。」
ゾムの指示を聞いて、トントンは作戦を考える。
「何で動かんのかも気になるけど･･･此処ら辺におる理由よな。
アイツ等敵見つけたら攻撃する、位の意志しか持たへん筈やねんけど･･･。」
「･･･魔道具を使われている可能性は･･･？」
「？魔道具にあった？そんなの。」
チーノに訊かれて、Aは頷いた。
「直接装着させる物と、設置する事によって範囲的に効果を発揮する物があるんですけど･･･
ロボロさん。スケルトンは何を着けていますか･･･？」
「え？えっと･･･弓と、矢･･･位やな。他は何も。」
「では恐らく、何処かに装置があります･･･。
その装置は･･･闇魔法を込めた"範囲指定洗脳装置"、だと思います･･･。」
顔を顰めたAの言葉に、周りは目を見開く。
「んなモンあるのか？」
コネシマに訊かれて、Aは頷く。
「私の知っている物は･･･此処までではありませんが･･･。
起動させれば、無差別に、例え動けなくなっても命令を遂行する物でした･･･。
解除には、その装置を遠距離で壊すか･･･遠距離での操作出来る物で止めるかです･･･。」
「ああ･･･闇魔法による、かけられたモノにしか重い負担のかからない･･･。」
エーミールが知っているのか、思い出した様にそう言った。
「闇魔法なら光魔法使ったらええんやないの？」
「得意魔法の奴おらんわ。」
シャオロンの提案に、コネシマはキッパリとそう言う。
「アァン？」
「何や？」
「(･･･Aちゃん、まさか･･･)」
鬱はシャオロンとコネシマの言い合いから、Aに視線を移す。
Aは口に手を当てて考え事をしているが、顔を顰めていて目が曇っている。
「･･･Aちゃん。」
「っ！？う、鬱さん･･･？」
Aは空いている手を急に鬱に握られて、驚いて顔を上げる。
「俺スケルトン嫌いなんやわ･･･手ぇ握ってもええ？」
鬱は首をコテンと傾けて、困った様な顔をしながらAに訊ねる。
「･･･わ、分かりました･･･。」
「ありがとぉ。」
Aの返事を聞いて、鬱はニッコリと笑った。
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眼目夢子(プロフ) - 匿名さん» ご報告ありがとうございます！修正致しました！ (2021年11月18日 12時) (
レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 第173話、下から6行目「そんなことはないと思いますけ……」になっています (2021年11月18日 12時) (レス) @page28 id: c1f3a10c7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年10月21日 0時
