第173話 ページ28
「得意な料理とかあるん？」
「んと･･･ハンバーグ、とか･･･。」
「好きなん？」
「そう･･･ですね･･･挽き肉があると、作ったりします･･･。」
「へ〜･･･今度俺作って貰いたいっ。オムライスも好きやねんけど、ハンバーグも好きやねん。」
ロボロが雑面の下で目を輝かせながら、Aに嬉しそうにそう言った。
「そうなんですか･･･？今度、食材買ってきたら･･･作りますか･･･？
でも、兄さんの方がお上手ですよ･･･？」
「んー･･･いや、Aの食べたい！俺憧れやねんな、手料理作って貰うの！」
「はあ･･･(ロボロさん、何だか凄く元気になっているのでは･･･？)」
Aは卵を溶きながら、隣で上機嫌にフライパンを温めているロボロをチラッと見てそう思う。
「俺なぁ、憧れとるねんっ。かのｚ」
「ハイハイストップストップ！！」
恍惚とした表情で話し始めようとしたロボロに、トントンが後ろから現れて遮った。
「トントンさん･･･？」
「何やトントン！今から俺の話を･･･！」
「お前自分の妄想話で引かれた事あんねんから、少しは自重せい。」
「あ！ちょ！離せー！！」
ロボロはトントンに首根っこを掴まれて、席に座らせられた。
「(大変そうだな、トントンさん･･･)」
Aはそう思いながら、テキパキと二人分のオムレツを作って行く。
「何でトントンが怒ってるん！？お前やって一緒やろ！？」
「お前はスイッチ入ると語り出すやろ！！長いねん！！」
「話すと実現する言われとるんや俺はぁ！！」
＿席に座らされたロボロは、椅子の後ろに立っているトントンと討論している。
「騒がしいですか？」
「！エーミールさん。」
オムレツを作っているAの隣に、エーミールが来ていた。
「元気そうだな、とは･･･。皆さんたまにあんな風に、言い合い？始めますよね･･･？」
「ええ、我々のコミュニケーションの様なモノですよ。
そこからまぁ取っ組み合いになったりするのはアレですけど･･･。」
そう話すエーミールは、困った様に笑ってAの作業工程を見る。
「Aさん、手際がいいですね･･･。」
「そんな事ないと思いますけど･･･練習は、本を見たりしてましたね･･･。」
「そうなんですね？最初の頃は怪我も･･･？」
「そうですね･･･指は切り傷だらけでした･･･。」
そう話すAは、何かを思い出して優しい眼差しで微笑んでいた。
「(！笑った･･･！)」
エーミールはAを見て、心を躍らせていた。
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眼目夢子(プロフ) - 匿名さん» ご報告ありがとうございます！修正致しました！ (2021年11月18日 12時) (
レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 第173話、下から6行目「そんなことはないと思いますけ……」になっています (2021年11月18日 12時) (レス) @page28 id: c1f3a10c7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年10月21日 0時
