【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ9)

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第104話ページ9

遡る事数分前。
走り出したシャオロンに追いついたAは、シャオロンと並んでゾンビを倒しながら前へと進み始めた。
「あの･･･お話とは･･･？」
「さっきの"師匠が他にも鍛えてくれた"って言うてたやん？
　近接もやっとったん？ゾムみたいに動けとるし。」
「そう･･･ですね･･･一通り、武器は使いました･･･。」
「師匠は軍人とかだったん？」
「･･･私は、分からないです･･･教えて、貰わなかったので･･･。」
「気になったりせーへんの？」
「･･･互いに、気にしない事に･･･してたので･･･。」
「(どうしよう、簡単な心理魔法効かへん)」
Aと会話をしながら、シャオロンは余裕のない笑顔に変わっている。
「(強めに使ってるのに効いてる感じせーへんのやけど！？
　コレ仕掛けてええのか･･･！？や、もう少しカマ掛けるか･･･)」
シャオロンとAは次々とゾンビを倒しながら、前へ進んで行く。

「じゃあ魔法の特訓とかどうやってやってたん？強いやん、威力とかー･･･技術？
　ショッピくんの煙スパッ！って斬ったりさ。」
「それも･･･師匠、です･･･。
　お知り合いの、方が多くて･･･その方々に、わざわざ訊いて下さって･･･。」
「でも魔力も高くない？幾ら技術力あっても魔力消費高いやろ？」
「･･･人よりは、高いと･･･言われた事は、あります･･･。」
「俺も攻撃魔法鍛えてー。サポート合わんのよなー。」
「･･･充分、強いと思いますよ･･･？」
「そーお？あんま言われんから嬉しいわ。」
「･･･戦闘重視、グループなのでは･･･？」
「(お、長めに話してくれる。ちょっと効いとる･･･？)
　まー、せやねんけどな～。規格外が多いねんなー。辛いわ。」
「･･･隊長さん、なのでは･･･？シャオロンさん･･･。」
「まあね！部下沢山おるで！！」
「･･･師匠も･･･慕われて、いました･･･。」
「(あ･･･)」
ゾンビを倒しながら話すAが、何処か悲しげな目をした。
「(これ･･･いける･･･？)」
シャオロンはAの様子を見逃さず、ビタッとその場で立ち止まる。
「！？シャオロンさ」
急に立ち止まったシャオロンに驚き、Aはゾンビを倒してからシャオロンの方へ振り返る。

「A。」
「！？」
　ゾンビ集団の流れが途切れたタイミングで、シャオロンはAの腕を引いて引き寄せた。
Aは古傷が痛むのか、少し顔を顰めた。
「"話してや、Aが知ってる師匠の事"」