【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ49)

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第144話ページ49

入学式から8日経ち、新入生達が学園生活に慣れ始めた頃。
「A、ドレスを持っているか？」
「？ドレス･･･？」
夕食時にグルッペンに訊かれて、Aは首を傾げた。
「学園行事については興味ないのか？」
「そう･･･ですね･･･。人と関わらない様にと、思ってたので･･･。」
Aがそう言い、何かあるのかと考える。
そんなAを見て、エーミールが話し始める。

「再来週、"交流会"というものがあるんです。」
「交流会･･･？」
「新入生と在学生との交流会です。
　立食パーティーがあり、ドレスがない人には貸し出されるんです。
　行うのはグラウンドなのですが、魔法により砂など気にせず楽しめるんですよ。」
「･･･だから、ドレスの有無を･･･？」
Aはエーミールからグルッペンに視線を移して訊ねると、グルッペンが頷いた。
「ドレス･･･着る機会が、ないので･･･持ってないですね･･･。」
「そうか。では休日に仕立てに行こうか。」
「へ･･･？」
グルッペンの言葉に、Aは目を丸くさせる。
「貸し出し、あるのでは･･･？」
「どうせなら作ろう。
　オスマンと･･･エミ兄やんに任せればしっかりとしたドレス仕立てられるだろう。
　この先も着る場面が出て来るだろうからな。」
「え、俺選んでええの！？」
オスマンは嬉しそうに、グルッペンに訊ねる。
「パーティー等によく出てるのはオスマンだろう。
　その場に適したドレスを選べるのはお前か、知識豊富なエミ兄やんぐらいだ。」
「わーいっ！」
オスマンはグルッペンに言われて、喜んで両手を挙げている。

「でも･･･私、パーティーに参加した事は･･･。」
「俺礼儀作法教えるよーっ。んふふっ！Aちゃんはどんなドレスが似合うかなーっ。」
オスマンがとても楽しそうに考えているので、Aはそれ以上何も言えなくなる。
「【赤髪海賊団】の方々や【日常組】の方々、
　ぴくとさんも【運営】の方々もいらっしゃいますよ。
　有名グループの参加は、殆ど強制されている様なものなので。」
「そう、なんですね･･･。」
Aが相槌を打つと、エーミールは頷いた。
「舞踏会と違ってダンスがないので、礼儀作法だけ覚えましょうか。
　Aさんは知識の吸収が早いので、すぐに覚えられると思いますよ。」
「･･･頑張り、ます･･･。」
片方の手をギュッと握り、小さく挙げてAは意気込んでいた。
「そう言う事だ。今年は全員出るぞ。」
「「「はーい･･･。」」」
「え･･･？」