【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ20)

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第115話ページ20

「あ！Aー！」
「こっちこっち。」
「！チーノさん、ショッピさん･･･。」
　授業終わりに講義室の前で待ってくれていたのは、チーノとショッピだった。
「おつおつ～！」
「お疲れ、様です･･･。」
「次は何処なん？」
「大講義室です･･･。」
「おっけー、行こう！」
チーノとショッピに挟まれながら、Aは次の教室へと向かう。
「やー、Aに見せたかったわ！朝の大先生。」
「？どうか、したんですか･･･？」
「寝ぐせ酷かったらしくて自分で水魔法使って髪濡らして、
　コネシマさんに乾かすの手伝って貰ってたんやけど･･･。」
「コネシマさんが火力強めで出したから、
　全部焦げてアフロになったん！あれめっちゃ笑った！！」
「朝弱いコネシマさんに頼むんが悪いわアレ。」
Aが家を出た後の出来事を、とても楽しそうに話すチーノとショッピ。

「･･･鬱さん、そんな事、してたんですね･･･。」
「「！！」」
　何処か笑っている様な声でそう言ったAの表情に、チーノとショッピは目を見開いて立ち止まる。
　Aはぎこちないが、微笑んでいた。
俯き気味だったので周りには見えていないだろうが、傍にいた2人は見えたのだ。
「･･･？どうか、しましたか･･･？」
Aは自分が微笑んだ事に気づいていないのか、不思議な顔をして固まっている2人に訊ねる。
「･･･や！何でもあらへんよ！はよ行かなな！」
「せやな･･･。」
「？？」
何かを誤魔化した2人を不思議に思いながらも、Aは2人と歩き出した。

「じゃ、頑張ってな！」
「後でなー。」
手を振ってくれる2人に手を振り返してから、Aは大講義室に入った。

「(･･･新入生以外も、受けてるのかな･･･)」
Aは大講義室全体を少し見てから、適当な席に座った。
Aを見て来る生徒の中には、朝に感じた良くない目を向けている生徒が何人かいる。
その中には、女性数名で話しながら向けてくる生徒もいた。
「(･･･何だろう･･･ちょっと、嫌な予感がする･･･)」
Aは準備をしながらも、気にしない様にしていた視線がやけに気になっていた。

○●○●○

　コツン
「･･･。」
　教師が来て授業が始まり数十分後。
　コツン
「(･･･物飛ばすのが好きな人なのかな･･･)」
　Aは板書をしながらも、自分の後頭部に当たる何かに集中力を削がれていた。
「(人それぞれだし･･･板書もあるだろうから、気にしないでおこう･･･)」