第147話 ページ48
＿＿＿〈アルコバリーノ〉の医務室。
その奥の方では、アイクが険しい表情をして資料に目を通していた。
「アイクさん？話って？」
「！Yさん」
ノックをして入って来たよっぴ〜を見て、アイクは笑みを見せたがすぐに険しい表情に戻る。
「これ、しんぺいさんから送られて来たんだけど･･･」
そう言ってアイクはよっぴ〜に、読んでいた資料を渡す。
「これは･･･」
「･･･“モンスター化実験体について”。
しんぺいさんからは、
『新しいモンスターについて情報が手に入ったから送るね』
って言われて送られて来たんだけれど･･･
その中にあった、今言った項目。
･･･多分、Aさんじゃないのかなって」
アイクがそう言い、資料に目を通していたよっぴ〜も険しい表情をする。
「あー･･･その説濃厚だね。
やつれてたのとか、怪我だらけだったのが納得出来る」
「相手から言われるまでは言わないけど、
Yさんには共有しておきたくて･･･」
「ありがとう、アイクさん」
よっぴ〜がお礼を言うと、アイクは眉を下げたまま微笑んだ。
「薬の開発は専門外だからなぁ･･･
しんぺいさんは気づいてんのかな？
Aさんがこの実験体だって」
「分からない･･･でも、血清は作ってる筈だから。
僕は今からAさんの体内にある毒を、
取り除く方法を用意していくつもり。
Yさんには物資調達とかを頼みたくて･･･
僕から行くと鋭い人達だらけだから。
Yさんだったらホラ、
『開発に使うのかな〜？』みたいになるでしょ？」
「うん、そうだね。
俺に出来る事なら協力するよ。」
「ありがとうっ」
よっぴ〜にお礼を言ったアイクは、やっと安心した様な明るい笑顔を見せた。
「･･･今思ったけど、
俺ら以外に“記憶持ち”っているのかな？」
「あ･･･確かに？
Aさんが現れたからそっちにも意識しなきゃっ」
「分かりやすい人いいんだけどな･･･」
「分かりやすすぎても困るけどねっ？
明らかに動揺してる人とかだと、
“記憶持ち”以外の人達が『あれ？』ってなっちゃうから･･･」
「それは困るわ･･･。
あれだな、匂わせ的なの出来ればいいんだけど」
「じゃあ･･･どうしようかな。
『前に聞いた話なんですけどー･･･』って言って、
それに興味を持ったりとか･･･
食いついて来た人にさらに情報出すみたいな」
「･･･っはは。
ミステリーのキーマンみたい」
「！確かにっ、ふふふっ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 101人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眼目夢子(プロフ) - らとるだお()さん» コメントありがとうございます！こんな感じの夢主、私も好きなんです(*´ω｀*) (2022年4月12日 7時) (
レス) @page50 id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
らとるだお() - 夢主ちゃん可愛いですなぁ…(*´꒳`*) 眼目夢子様の夢主ちゃん俺の好みでありがたいｯｯｯｯ‼︎(*´∇｀*) (2022年4月11日 22時) (レス) @page44 id: f62a5d0896 (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - 萌猫さん» 萌猫さん、読んでくださりありがとうございます！今回も沢山の方が出てくるので、お楽しみに！です！！萌猫さんもお身体にお気をつけてお読みくださいっ！！ (2022年3月12日 22時) (レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
萌猫(プロフ) - 続編おめでとうございます！輪廻巡りからどハマりして漸く作者様の過去の作品も読み終わりました。今回の作品もどのように進んでいくのか凄く楽しみにしています！お身体にお気を付けて更新頑張って下さい、応援しています‼︎ (2022年3月12日 22時) (レス) id: 50be2ea41a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：眼目夢子 | 作成日時：2022年3月8日 7時
