第103話 ページ4
「うん･･･きちんと手当をすれば、治りが早いらしいね」
「そう、みたいですね･･･」
医務室で怪我の様子を診て貰っているAは、しんぺいの話を聞いて小さく頷いた。
「これなら明日コネシマについて行っても、
急な戦闘があっても一応動けるかな。
あ、でも無茶したらまた松葉杖か車椅子だからねっ？」
「･･･気をつけます･･･」
Aが返事をすると、しんぺいは満足そうに笑った。
「あの、医務長様･･･」
「んー？」
診察の結果を書き込んでいるしんぺいに、Aは少しオドオドとしながら声をかける。
「私の、精密検査って･･･どう、なったんですか･･･？」
Aにそう訊かれると、しんぺいはピタッと手を止める。
「･･･ごめんね？
実はAちゃんが寝てる間に採血は済ませてて･･･。
もう、結果は出てるんだ」
「･･･結果を、聞いても･･･？
少し、気になると言うか･･･」
「んー、そうだね･･･。
Aちゃんには“抗体”がある事が分かったかな？」
「抗体･･･？」
「そう、抗体。
モンスター化の原因になってる細胞があるんだけれど、
Aちゃんにはそれがなかったの。
だからゾンビに噛まれても大丈夫だけれど、
痛みは普通に感じるから注意ね？」
「そう･･･ですか･･･」
しんぺいから話を聞き終わり、Aはゆっくりと立ち上がる。
「ありがとう、ございました･･･。
明日の為に、今日はもう就寝します･･･」
「そっか、海部隊の訓練見に行くんだもんね。
ゆっくり休んでね？おやすみ、Aちゃん」
「おやすみ、なさい･･･」
Aはペコッと頭を下げてから、医務室を静かに出て行った。
「･･･ただ珍しく、
戦闘に特化した身体だったって事になればいいんだけどなぁ･･･」
しんぺいはそう呟きながら、日中くられに見せたAの精密検査の結果をもう一度見る。
「『細胞組織超再生(低)』、
『頭蓋骨の異常硬度(低)』、
『一部体液・臓器のジェル化(低)』･･･
ゾンビとスケルトンとスライムの特徴含んでるんだよなぁ･･･。
此処まで実践なしで分かる技術も凄いけれど、
分かりたくなかった事まで分かっちゃうなぁ〜･･･。
早期発見はとても大事な事なんだけれど複雑〜･･･」
しんぺいはため息を吐いて、窓の外の夜空を見上げる。
「･･･とりあえず、
ゾンビ化血清の完全版作成待ちかな〜･･･」
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眼目夢子(プロフ) - らとるだお()さん» コメントありがとうございます！こんな感じの夢主、私も好きなんです(*´ω｀*) (2022年4月12日 7時) (
レス) @page50 id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
らとるだお() - 夢主ちゃん可愛いですなぁ…(*´꒳`*) 眼目夢子様の夢主ちゃん俺の好みでありがたいｯｯｯｯ‼︎(*´∇｀*) (2022年4月11日 22時) (レス) @page44 id: f62a5d0896 (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - 萌猫さん» 萌猫さん、読んでくださりありがとうございます！今回も沢山の方が出てくるので、お楽しみに！です！！萌猫さんもお身体にお気をつけてお読みくださいっ！！ (2022年3月12日 22時) (レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
萌猫(プロフ) - 続編おめでとうございます！輪廻巡りからどハマりして漸く作者様の過去の作品も読み終わりました。今回の作品もどのように進んでいくのか凄く楽しみにしています！お身体にお気を付けて更新頑張って下さい、応援しています‼︎ (2022年3月12日 22時) (レス) id: 50be2ea41a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2022年3月8日 7時
