第101話 ページ2
「これが、Aちゃんの精密検査の結果です」
しんぺいは医務室から出て、”研究局“に来ていた。
そこの局長に、しんぺいは苦い表情をしながらカルテを渡した。
「ふむ･･･随分”彼方より“ですね･･･」
研究局長の男は、着けている狐の仮面のズレを直しながら呟く。
「どうしましょうね･･･”くられさん“」
しんぺいがそう言うと、研究局長＿くられは余るほど長い袖をひらりと舞わせて口元を隠す。
「確かにモンスター感染に関わる細胞がないのですが･･･
他に色々と人間とは違う細胞があるのは気のせいですかねぇ〜･･･」
「残念ながら、気のせいじゃないんですよねぇ。
俺も気のせいだと思いたかったんですけど･･･」
くられが悩むのを見て、しんぺいは苦笑する。
「部下さんの方はまぁ、抗体が少しでもあったからの結果と言うか･･･
持ってた血清、粗悪品も粗悪品じゃないですかヤダー」
「あ、やっぱり･･･？
完全な血清を頼まれたんですけど、出来ますかね？
チュテレくんの状態だったら、肌は何とかなりそうですけど･･･」
「まあ見た目はよくある化粧品とかで消せますしね。
問題は”命の危機を感じた際の過度な空腹感とカニバリズム“･･･
こればっかりは、カウンセリングとか受けさせないとどうにも出来ないかと。
我々に出来るのは、薬など肉体的に効果のある物の作成ですから」
くられはそう言い、しんぺいに資料を返した。
「いやぁ。
大佐殿の嫌悪感がなくなったら、是非お会いしたいですねっ。
此処最近鬱くんが構ってくれないので退屈なんですよ」
「あ、本当ですか？
大先生には言っておきますねっ」
「しんぺいさんの言う事は皆さん聞くので大変助かります〜っ」
しんぺいとくられは少しの間談笑をしてから、それぞれの仕事へと戻った。
「(･･･さて、どう治療して行こうか･･･)」
「(ついに現れたなぁ･･･
さあさあ、”今世“はどうなる事やら･･･)」
それぞれ別の事を考えながらも、考えの大元は同じ人物だった。
「(Aちゃん、今は何処にいるかな〜っ･･･)」
「(･･･”今回“は、誰が救うんだろうか･･･)」
『___救え･･･救えっ･･･』
『救ってみせろ･･･俺じゃなくてもいいっ･･･』
『もう･･･もう、終わらせたいんだっ･･･!』
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眼目夢子(プロフ) - らとるだお()さん» コメントありがとうございます！こんな感じの夢主、私も好きなんです(*´ω｀*) (2022年4月12日 7時) (
レス) @page50 id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
らとるだお() - 夢主ちゃん可愛いですなぁ…(*´꒳`*) 眼目夢子様の夢主ちゃん俺の好みでありがたいｯｯｯｯ‼︎(*´∇｀*) (2022年4月11日 22時) (レス) @page44 id: f62a5d0896 (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - 萌猫さん» 萌猫さん、読んでくださりありがとうございます！今回も沢山の方が出てくるので、お楽しみに！です！！萌猫さんもお身体にお気をつけてお読みくださいっ！！ (2022年3月12日 22時) (レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
萌猫(プロフ) - 続編おめでとうございます！輪廻巡りからどハマりして漸く作者様の過去の作品も読み終わりました。今回の作品もどのように進んでいくのか凄く楽しみにしています！お身体にお気を付けて更新頑張って下さい、応援しています‼︎ (2022年3月12日 22時) (レス) id: 50be2ea41a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2022年3月8日 7時
