第64話 ページ17
「なんだか騒がしいですね･･･おや、ゾムさん達帰って来たんですね。おかえりなさい。」
「ただいま、エミさん。」
リビングに入って来たのは、分厚い本を持っているエーミールだった。
「見てエミさん！Aが私服あんま持ってないみたいやから、オスマンが選んでん！」
「わっ･･･」
ゾムが嬉しそうに、Aをエーミールの前に出した。
Aは急に移動させられて、少しだけよろめいた。
「おや。オスマンさんのセンスですか？よくお似合いですよ、Aさん。」
エーミールはニコッと微笑んで、Aにそう言った。
「･･･ありがとう、ございます･･･(似合ってるんだ･･･良かった･･･)」
Aは安心した様な様子で、エーミールにお礼を言った。
「そうだ。Aさん歴史好きですよね？
本の整理の時にはあまり話せなかったので･･･オススメの本を持って来たんです。」
「！」
エーミールはAに、持って来た分厚い本を渡した。
「とある国のお伽話が沢山載ってる本なんですが、その国の歴史的背景が見えるんです。
分かりやすいのであげますね。私も1冊持っているので。」
「あ、りがとう、ございますっ･･･。」
Aは貰った本を両手で抱きしめて、何処か上ずった声でエーミールにお礼を言った。
「Aちゃん！明日は俺と出かけよ！！」
「へっ･･･？」
後ろからチーノに声をかけられ、Aはそちらに顔を向けて首を傾げる。
「買い出しか、何かですか･･･？」
「ちゃうちゃう！俺がAちゃんとあちこち見たいだけ！
なんや楽しそうやったみたいやし、俺も行きたいなーって。」
「成、程･･･？」
Aは首を傾げながらも、チーノに返事をする。
「出掛けるって言ったって、何処行くん？」
「そりゃあ！・・・。」
「考えてへんのかい。」
ショッピに答えようとしたチーノは、口を噤んでしまった。
「服はオスマンさんがくれたんやろ？武器は？」
「俺がナイフあげた！」
Aの代わりに、ゾムがショッピに答える。
「じゃあとりあえずは目的果たしてるんすね。
明日の夕飯の材料とか買いつつふらつくのがええんやない？」
「さすショピ！Aちゃん一緒に来てくれる？」
「･･･は、い･･･。」
チーノに子どもの様に訊ねられ、Aは返事をして小さく頷いた。
「じゃあ俺もついてこ。シッマも来る？」
「俺はええ。」
「じゃあ俺ついてくー！」
「シャオちゃんっ。」
どうやら明日は、5人で出掛ける事になったようだ。
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眼目夢子(プロフ) - III IV IV〈みよよ〉さん» コメントありがとうございます！面白いと思っていただけて嬉しいですっ！応援ありがとうございますっ！！まだまだ続きますのでよろしくお願いしますっ！！ (2021年11月8日 21時) (
レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
III IV IV〈みよよ〉 - あかがみんが出て大興奮中の私ですwすごい面白いです！応援してます (2021年11月8日 21時) (レス) @page50 id: 416f1ef278 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年10月7日 10時
