story10 ページ11
藍涼達は、“魔物”というべきであるものに襲われていた。
逃げようとした。
所詮、子供。
当然、逃げられるわけがなかった。
魔物は、見上げると首が痛くなるほどに大きかった。
空中移動が可能であったが、武器は身に着けていなかった。
逃げる隙も無かった。
藍華はタクヤと同じ年とは言え、まだ小さいので千帆の後ろに隠れていた。
「藍涼、危ない！」
千帆と翔太がそう叫んだのが聞こえた。
後ろを振り向くと
…魔物がいた。
もう終わりなのかと、目を瞑った。
いつの間にか、人影があった。
…タクヤが手を広げ、私をかばうように立つ。
「タクヤ！！」
直後、タクヤは魔物の攻撃を受ける。
重傷を負っていた。
もう魔物の事なんか気にする暇も無かった。
「タクヤ、タクヤ！」
そして、魔物は私に向かって手を…
しかし、その現実となるべきものが
現実とならなかった。
突如、光が。
現れたのは、魅夏だった。
魔物は消え去っていた。
だが、その時の藍涼は、魅夏という存在を知るはずがなかった。
「貴方は、その少年を助けたい？」
そう聞かれ、私は必死で頷いた。
「…ごめんなさい、それだけでは出来ないのです。“代償”となるべきものが必要となります。本当に助けたいのであれば、貴方の記憶が代償になります。」
「……いいよ、私の記憶なんか無くなって良いから……タクヤを助けて」
魅夏は少し寂しげな顔をして、魔法を唱えた。
…そして、私は、うっすらと残っていた1000年前の記憶も
タクヤ達と過ごした時間もすべて
忘れてしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢有宇(プロフ) - イチゴ＆白米姫さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年12月20日 17時) (
レス) id: 0d7f14acf5 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ＆白米姫 - 面白いです！更新頑張ってください！ (2016年12月20日 16時) (レス) id: 70a3631a86 (このIDを非表示/違反報告)
夢有宇(プロフ) - ふりかけカスタードさん» コメントありがとうございます！ (2016年12月18日 15時) (レス) id: f4a72570b9 (このIDを非表示/違反報告)
ふりかけカスタード - お久しぶりなう！実はセーラームーン以外の小説を作ったよ！「セピア色の花を…」っていうタイトルです(*´∀｀*) (2016年12月16日 23時) (レス) id: ec16e7549c (このIDを非表示/違反報告)
トロトロ - こちらこそ(; ･`д･´) (2016年11月10日 22時) (レス) id: 66dc274c14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夢有宇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yumesu1/
作成日時：2016年10月15日 14時
