蜂蜜色の琥珀 (ページ3)

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3.ジュリエットの悲哀ページ3

さて、その約束から一週間後、シェイクスピア作「ロミオとジュリエット」を観た帰り道に事は起きた。
その日、彼ーロウレスが、作品鑑賞中に泣いていたので、そんなに感動したのかと思ったが、よくよく考えると、過去の主人のことを思い出したのかもしれない。
そんな経緯があったので、ロウレスに気を取られていた私は、最初、非常事態に気づけなかった。

足音が近づいてきた時点では、知り合いかもと呑気に構えていた私も、その速さが尋常じゃないことに気づき、自分が狙われているのではと感じるまでになった。
どうやら、その通りだったようで、ロウレスは、「彼処の店に避難するっす。」と言った。

店なんてどこに？と思う間もなく、霧の中からその店は、姿を現した。
とにかく、中に入ってみようということになって、その店を吟味してみると、どうやら、此処は骨董屋のようだった。
取り敢えずの状況把握を済ませた私は、なぜここに避難することにしたのかロウレスに尋ねることにした。
彼曰く、７人兄弟の３番目にあたる兄の気配がしたこと、そして、その兄には、主人がいるらしいことを風の噂で聞いたと話してくれた。
とはいえ、静寂しか感じられないこの場に果たして店主がいるのかと疑問を感じた丁度その時、上から人が降ってきた。

4.天秤と吊られた男→←2.ハリネズミ＝サーヴァンプ！？