SLH【短編集】

SHIRAHAN 失恋 (続き) ページ21

あの日から数ヶ月経ったある日

りょーちゃんは親の決めた相手と結婚したと聞いた

…私は行かなかった、いや、行けなかった

だって、無理やりってのはわかるけど

大好きだった人が結婚するところなんて見たくない

A「はぁ…いい加減、忘れないとなのに」

S「なんか言った？」

A「なんも…」

あの日以来、シラハンは私にずっとくっついている

また死ぬとか言ったら承知しない…

と、言われ…わかったと言ったのにずっと一緒にいる

A「…彼女できないよ」

S「…そんなんいらん」

ズキッ…なぜか心が痛んだ

A「病気…？」

S「え？病気！？」

A「あー、なんでもない」

S「？」

なんで、ズキっとしたんだろう

だって、この気持ちは…りょーちゃんにしか、

A「おかしいよ…」

S「やから、なに？」

A「っわ！ち、近い！」

S「ずーっと1人でブツブツ言ってるから…なに、死ぬとか言ってんの？」

A「ち、違う！！」

S「じゃあ…なに？」

A「…なんもないっ！」

S「逃がさないよ」

逃げようとすると手首を掴まれ壁に追いやられる

いわゆる…壁ドンというやつだ

A「ちょ…離して」

S「そんなに嫌なら抵抗すればいいじゃん」

A「うっ…」

…なんでしないんだろう、やっぱり私…

シラハンのこと…

A「…うぅっ」

S「…へっ、！？」

A「うぅぅ…(泣)」

S「え、ちょ！泣かないで！！」

涙がどんどん溢れてくる

好き…とわかった瞬間、今までシラハンが近くで
一緒にいたこと…楽しかったこと…

何もかもが思い出される

この気持ちを言ってしまったら…

もう、一緒に…いられない

なのに、好きが溢れる

A「うわぁぁぁん(泣)」

S「なんで泣いてんの…ほーら、泣き止んで？」

そういうと私を抱きしめ
自分の胸元に顔を押し付ける

S「俺が近づくのそんなに嫌だったの？」

A「ちがっ…ちがぁぁう(泣)」

S「とー、とりあえず泣き止んで！」

A「しらはっ、しらはぁぁん(泣)」

S「はいはい、なぁに？」

A「ぐすっ…好きだよぉお(泣)」

S「はいは…えっ！」

言ってしまった、言っちゃった…

もう、一緒にいられない…

S「本気で言ってるの？」

A「本気で言わないでどうすんのぉ(泣)」

S「…そやな、」

こころなしか嬉しそうな声だった

S「…俺も、俺もAが好き！！」

そういうとさっきより強く抱きしめた

あぁ…この人とまた、愛を紡いでいこう

そう思った…

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