おっぺけ四人組、今日もゆるーく活動中。【オリジナル】 (ページ36)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:14,675 hit

おっぺけ日誌その２０ページ36

まずは二段ベッドの解体作業から片付けは始まった。
解体と言っても、二段のベッドを一段に変えるだけの作業だが。
解体したあと、４ＬＤＫのこの家の、個人部屋になるであろう四部屋に一台ずつ設置する。

「この部屋私のにするから！！」」

ベッドを設置した一部屋目、玄関から入ってすぐの六帖の部屋で、福沢が突然「この部屋私のもの宣言」をした。

「部屋分けまだだろ…ってか何でここなの？」

宣言後に床を転がり回り始めた福沢に理由を聞いてみた。
すると福沢はぴたっと動きを止めた。

「だってこの部屋って一番外に近いじゃん？イコール駄菓子屋に一番近いんだよ！？」

仰向けに寝転がった状態で楽しげに語る福沢。
こいつにとって外はパラダイスらしい。
それより近くに駄菓子屋なんてあるのだろうか？

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー

「ここが自分の部屋だったらちょうど良いなぁ…」

ベッド設置二部屋目。
リビングから入る東側の六帖の部屋。
奥沢がぽつりと呟いた。

「ちょうど良い？何が？」

何となく言いたいことは分かるもののその呟きの真意を聞いてみる。

「いや、ちょうど良いと言うか何と言うか、ほら、私って結構部屋込もってゲームとかするからさ、強い日光嫌いって言うか…ここなら窓一つしかないし？いやまあカーテン閉めたら一緒だろってなるかもだけど…」
「ああOK､OK、理解した」

窓が東向きに一つしかないこの部屋は、奥沢からすれば良いゲーム部屋らしい。

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー

「前川、ここ私の部屋にしていい？」

ベッド設置三部屋目、リビングから入る西側で南のバルコニーにも面する六帖の部屋。
初めて疑問系で入居希望を出してきた。犬川だ。
理由は聞かなくても教えてくれた。

「押し入れあるのここだけだしさ、ドリえもんやってみたいんだよね」

ドリえもんは、国民的アニメのキャラクターだ。ドリアンが大好物のタヌキ型ロボットが主人公の。
その主人公の寝床が押し入れなため、真似したいらしい。

「…ベッド要らなくね…？」

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー

ベッド設置四部屋目、リビングから入る東側で三部屋目同様バルコニーに面した七帖の部屋。

「んじゃ、ここが私の部屋になるわけか。」

奥沢の部屋の隣になるこの部屋。
押し入れがある訳ではないが、他三部屋より七帖と広く、南側にはリビングや犬川の部屋と繋がったバルコニー、東側にも窓がある。
個人的にかなり良い部屋だ。

…残り物には福があるってやつだろうか。