おっぺけ四人組、今日もゆるーく活動中。【オリジナル】 (ページ32)

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おっぺけ日誌その１７ページ32

「…あのさ、やっぱり四台もは要らないと思うんだよね。」

私がそう言ったのは、先程のくじ引きの結果のせいだ。

福沢に交渉をしていた奥沢は、その交渉が無駄だと悟り、くじを引いた。
だが諦め顔の奥沢が引き当てたそれは、なんと、念願の一等だったのだ。

それにしても一等なのに賞品は一つじゃないというのはどうなんだろうか。一等の有り難みが失われるような…。
そう思いながらも次は私がくじを引いた。
…結果は一等だった。有り難みも何もない。

その後も犬川が一等を、佐藤さんが五等を引き当てた。
…よって、ゲーム機を同時に四台も入手してしまったのだ。くじ引きって何だっけ。

「これってテレビゲームだからテレビ無いと意味ないしな」

同意してきたのは犬川だった。
テレビは四台も要らない。

「まーでも貰えるもんは貰っとこうぜー？」

大阪のおばちゃん精神を想像させる発言をしつつ福沢が賞品を持つ。四つの箱を重ねているが、中々に重そうだ。

「確かにこんなに一等が当たるなんてのもあまり無いことだろうし、貰っとこうか」

そう言う奥沢は満足そうに福沢の持つ箱を一つだけ預かって運び始めた。あれ絶対自分用だ。
確かに福沢に持たせると下手に転んだりして機器を壊しかねないので、私と犬川も各一つずつ福沢から箱を受け取った(奪った)。

「おーお前ら結構優しいなー」
「「「…まあねー」」」
「すげえ！揃った！！」

そんな私達の心配など露知らず、福沢はけらけらと笑いながら「日曜日買いに行くぞー！」とスキップをし始めた。
私が「日用品な」とツッコミを入れたのとほぼ同時に、福沢は床に落としてしまったうめえ棒に気を取られて盛大に転んだ。賞品の箱がちょうど下敷きになっていたが、無事だろうか。

…あ、勿論、ゲーム機が。